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凡人? 天才? それとも……。
第五話【策士は策に溺れてくれ】
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だ? 順番的には……」
「次はきっとお前だぁ。まあ、俺には関係ないけどなぁ」
 また、スマホのバイブがする。今度は俺で、中身は凛からだ。陸上部の北原君に弓道部の江上さん等々の捕まった人の情報が入る。
「やばいぞ。大分、捕まってきている。そろそろ、逃げた方が……」
「見つけた! ゲーマーの桜沢君にクラス委員の幸谷君です。みんな、幸谷君を優先にしてついでに桜沢君も捕まえましょう」
 あれは、一回戦で華麗に快に抜かれた。加藤君だ! 
 俺をついでにして快に集中しろよ。快があの場にいなかったら、俺は捕まっているから。と内心焦りながら加藤君に背を向ける。
 すると快は、俺、関係ないからなぁ、捕まってもいいやぁ。と言って加藤君の方に走って行く。出遅れた俺は罠と分かりながら階段を目指す。
掛かったよ。と大声で加藤君が叫ぶと目の前に二人のC組が立ちふさがる。
 
    ☆
 
一方、快の方では楽に加藤君やその他のクラスメイトを抜き。前にある男子トイレからの奇襲を予想して、トイレのドアを足で押さえる。中からドアを叩く音がする。どうやら、成功したなぁ。と内心思う。さっきは大地に関係ないと言ったがどうしたものかぁ。一応、逃げ切って大地に貸し一つとしようかなぁ。
「さあ、これからどうするかなぁ」
 向こうの計画だときっとここで捕まえるつもりだろうからなぁ。また、屋上に逃げてギャルゲーしながら時間を潰すかなぁ。
屋上に向かうルートを考えようと快に油断大敵、その言葉が快の耳に入いる。
 その言葉の主を確認する為に後ろを向くとそこには陽奈が。どこから、現れたぁ。と思ったが、すぐに出所が分かった。出所は女子トイレだぁ。男子トイレがあるなら女子トイレも近くにあるのは当然である。男子トイレからの奇襲は予想済みだったが、女子トイレからの奇襲は考えたが女子はそんなことしないだろと高を括っていたのが反省すべき点だぁ。それに男子トイレに隠れている鬼がドアの内から音を立てたのも納得出来るしなぁ。普通、中にいることを教えずにいないのかと油断させるとトイレより周りに警戒心が強まり、そしてトイレへの警戒心が薄れたところを狙うからなぁ。逆に内からドアを叩くと周りよりトイレに警戒心が強まる。だから、トイレを気にしすぎて周りから来る。鬼に気付けなかった。まさか、ここまで読める奴がいるとはなぁ。
「やるなぁ、陽奈も。まさか女子トイレに隠れるとはなぁ」
「そう? お兄ちゃん……快のことだから女子トイレは警戒網から外すと思って」
 陽奈はそう言って、タッチする。これで捕まった。
「我が妹にしては、頭をつかったなぁ。これ、陽奈が考えたのかぁ?」
「加藤(かとう)清道(きよみち)が考えた。快君にはこれくらいの罠を張らないと、って」
 大人しく教室へ戻ってよ。と言って陽奈は廊下を走
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