第26話「麻帆良祭〜贈る言葉〜@」
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かなければならないことだ。
ガンツ兵器すら圧倒する兵器を持っている可能性もある。
――……下手をすれば喰われるな。
タケルは冷静に、自分の身が危険であることも頭に叩き込んで静かに思考に身を委ねる。
「……」
いつの間にか考えごとに没頭しまくっていたタケルにネギと刹那が遠慮がちに声をかけた
「タケルさんも、一緒にどうですか?」
「そうですよ。見回りは大変でしょうが、とりあえず今日は遊んで回られたらどうです?」
2人の言葉に少し心が揺れるタケルだったが「いや、俺は明日に半日ほど空いているから」と首を振る。
「そうですか」
残念そうな顔をする彼等の背中を押し出してこちらも背を向ける。
「……まあ、折角の機会だ。楽しんで来たらいい」
「はい!」
本当に楽しそうに返事をするネギ。
元々入りまくっていた予定のせいで遊べなかったはずがこのタイムマシンのおかげで満喫できそうなことが判明して喜んでいるのだ。
それにつられて、タケルも少しだけ笑い、頷く。
と、ピピと探知機が奏でる電子音が鳴り響いた。
「またか」
呟き、そのまま走り出す。
「タケルさん、頑張ってください!」
ネギの言葉に片手を挙げ、無言で答えるタケルはそのまま雑踏を飛び越え、紛れていった。
昼の休憩を挟み、見回ること数時間。
既に時刻は夕方を過ぎ、暗くなり始めている。
今頃は格闘大会予選も終わりかけている頃だ。
様々な人間が参加しており、タケルとしても見学する気満々だったが、それは叶わない。何せ今日は一日中、告白阻止にいそしんでいたからだ。
加えて、格闘大会に関しては周囲から出た方がいいのではないかと何度も誘われていたことも彼が予選の見学に向かわなかった原因の一つだろう。
ネギを筆頭に生徒で言えばアスナ、刹那、楓、龍宮、古菲、エヴァ。教師陣ならばタカミチや学園長。
武器なしというルールでタケルに勝ち目があるはずもないのだが、相変わらず実力を誤解している彼等からすれば『もったいない』の一言に尽きるらしい。
下手に予選見学に行けば、そのまま流れで強引に大会に参加させられそうだと、タケルの鈍い勘がはたらいたのだ。
どちらにせよ本選が始まるのは明日のことなので、予選見学をしなかったこと自体をあまり気にしてはいないようだが。
明日は見回りの仕事は入っていないので彼にも時間的な余裕がある。これまで2ヶ月ほどネギの修行を見てきたタケルとしては、どれほどの成長が見れるか楽しみでもあったりするのかもしれない。
少しずつ暗くなってきているせいか、告白する人間も大方減ってきたこの時間、それでもいつで
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