本編 第一部
三章 「戦火の暗殺者」
第二十二話「追撃」
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ックに絡め取られてトラックは、魔術師と巨漢の男のいるビルの入り口を綺麗にふさいでしまった。魔弾はまだ、標的を殺そうとトラックの鉄枠のなかで回転しづづけていたがトラックを貫通することはできないようだ。トラックがどこからふってきたのか分からないがこんなことができるのはただ一人しかいない。
「やってくれたぜ、大橋め」
「あ、明日香・・・・・・」
ビルとビルの隙間にトラックを投げた犯人は人の目を気にして隠れていた。影からその現場を見て。
「ふう、我ながらナイスピッチング。・・・・・・・しかし、水着のまま来たのは間違いだった。あいつらの前どころか、人前にもでれない」
そういって、そのまま、学校の方へ飛んで帰ってしまった。
後日、魔術師は、警察に一時身柄を引き渡された。その時は、警察と自衛隊が総出で警備され、魔術師は、厳重な装甲車に乗せられて搬送された。
「ああ、よかった、それにしても賢ちゃんは、ほんまかっこエエナ。天狐様、どうにかわしの力を使わんでいけたみたいです」島 高次は、お守りのストラップ付の携帯で誰かに電話で状況を報告する。
「そうか、おまえも律儀な奴だえ、我らは、影ながら人を導けばよい存在なのだ。そんなに体をはらんでも良いのにのう?」
「そうはいかんでっしゃろ。なにしろわての命の恩人やさかい」
「おおきにな、おまえはお稲荷の誇りだえ」
「気にせんといてください。わしに変化の術を託してくださったのは、あなた様なのですから」
「そうか、また連絡をよろしゅうな、切るぞ?」
「はい、では」
島 高次、謎多き人物である。
ビル群に囲まれた路地裏で事の成り行きを防犯カメラをジャックして自分のポータブルdvdプレイヤーに写し出してみる。
「これは、根が深いで?そうやなあ、各宗教の賢者や戦士に協力をしてもらわんと、まずは、各地を廻って本当に力のある人物を探すんやな」
彼は、ふとそんなことを言ってビルを見上げる。ふっと漏れた息がこれからの行動の仕方をその頭が模索しているのを暗示していた。
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