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ヘタリア大帝国
TURN131 二度破られるものその七
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 東郷はその大和の艦橋から突撃してくるエイリス軍を見ていた、そのうえで傍らにいる秋山に言うのだった。
「いいか、ここはだ」
「はい、このままですね」
「激突する」
「最初からそのおつもりでしたね」
「策を使うのも戦いならだ」
 幻影の艦隊、そして隕石である。
「正面から全力で戦うのも戦いだからな」
「それが今ですね」
「そうだ、戦う」
 まさに正面からだというのだ。
「そして勝つ」
「勝てますね、我々は」
「正面からの戦いはその実力が最も出る」
 敵味方共にだというのだ。
「数、兵器の性能、そして」
「将兵の資質もですね」
「そうだ、それが出るからな」
「だからこそですね」
「ここで全力を出して勝ちだ」
 そしてだというのだ。
「次の戦いに向かう」
「エイリス本土侵攻ですか」
「まさにそれにな」
 東郷は既にロンドン攻略まで見据えていた、オフランスでのセーラとの直接対決で終わりではないというのだ。
 そしてだ、まさにそのままだった。
 両軍は激突した、まずは。
「よし、艦載機だ」
「艦載機を発進させるのです」
 東郷もセーラも同時に命じた。
「全機出す、いいな」
「稼働出来るものは全てです」
 こう命じてだった、それぞれの艦載機が出される。
 まずは派手な艦載機同士の戦いからだった、柴神も自ら出撃しエイリス軍の艦載機達を見る。その彼等はというと。
「かろうじてだな」
「はい、ジェットを実用化してきていますね」
「エイリス側も」
「そうだ、しかしだ」
 だが、だった。エイリス軍の艦載機達は。
「まだ実用化したてだ」
「その性能も運用もですね」
「まだこれからですね」
「しかも数もだ」
 それも違っていた、全体的な数ではエイリス軍の方が上だがそれでもだ、エイリス軍は幻影の艦隊にも戦力を割いている。その分こちらに向けている戦力が減っているおだ。
 それで艦載機の数も減っている、それでだった。
 柴神はその数も指摘してだ、こう言うのだ。
「いいな、これからだ」
「これからですね」
「そのエイリス軍の艦載機達に対して」
「攻撃を」
「仕掛ける」
 まさにそうするというのだ。
「各小隊に別れてだ」
「小隊単位で機動力を使い」
「そのうえで」
「敵軍に斬り込み切り裂け」
 まさに無数の鎌ィ足になってだというのだ。
「わかったな」
「了解です、それでは」
「今から」
 こうしてだった、枢軸軍は小隊単位に分かれ密集陣形を組んでいるエイリス軍の艦載機達にそれぞれ突入した、そして。
 実用化し新型にさえなっているジェット機の機動力と慣れた運用を駆使しまだジェット慣れしていないエイリス軍を攻撃した、その小隊単位の動きに。
 彼等は戸惑いだ、対応が遅れた。
 
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