君は自由だ
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虚ろな目をしたシェリーだった。
「よかった!無事だったんだね」
「お前、確かガルナ島の・・・」
「遡り過ぎだよう、ナツ」
ルーシィは現れたシェリーの無事を喜び、ナツの発言にルーが呆れたようにツッコむ。
すると、シェリーがぽつりと呟いた。
「見つけた、妖精の尻尾の魔導士」
その言葉にルーシィは首を傾げる。
「?何?」
シェリーの口角が上がる。
虚ろな目が、ナツ達を見つめた。
「くくく」
『!』
不気味な笑い声を零しながら、シェリーは周囲の木を操る。
大きな手の形になった木がナツ達に向かい―――――――
「バカヤロウがーーっ!」
「何やってんのよアンタはーっ!」
「がふあ!」
シェリーの背後からグレイとティアが現れた。
2人がかりでシェリーを抑え込む。
「グレイ!」
「ティア!」
「無事かお前ら!」
「こらっ!暴れないの!」
馬乗り状態のティアは暴れるシェリーを力づくで抑え込む。
「放せ!くそっ!まだ生きてたのか!リオン様の仇っ!」
じたばたと暴れながらシェリーは叫ぶ。
その頭と左腕をグレイが抑え、ティアは苛立ちを表情に浮かべる。
「コイツ・・・あの光の後、急におかしくなりやがってよォ」
「お前もさっきまでおかしかったじゃねーか!」
「は?」
「何言ってるのアンタは。私もグレイも、アンタと別れてから今までアンタに会ってないわよ。ていうか、私達も今まで別行動だったし」
「ナツ・・・あれはニセモノよ」
「ピーリピーリってね!」
ルーがジェミニのマネをする。
どうやらグレイとティアはシェリーの操る木に首を絞められた後別行動をとっており、ナツ達に襲い掛かるシェリーを偶然見つけ同時に止めた、という事らしい。
エルザとアルカ、ハッピーとヴィーテルシアを除いた妖精メンバーが会話する中、シェリーは暴れ叫び続けていた。
「許さない!リオン様の仇!」
「ああもうっ!リオンリオンうっさいのよ!私の前でその名前を連呼するな!仇取りたいなら倒すべきは私達じゃないでしょうが!」
ぎゃあぎゃあと喚き続けるシェリーとティア。
すると、そこに声が響く。
「誰の仇だって?」
『!』
背後から聞こえてきた声に一斉に振り返る。
そこには、見覚えのある姿があった。
「オレを勝手に殺すんじゃない」
ボロボロの姿。
それでも確かに生きている、リオンがいた。
「リオン様・・・」
「アンタ・・・生きてたの?」
そんなリオンを信じられないものを見るように見つめるシェリーとティア。
どうやらティアもリオンが生きていた事は知らなかったようだ。
グレイと別行動をとっていたから
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