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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-14
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れた鈴は、向日葵の様な笑顔だし、セシリアは般若のような怒りに満ちた形相だった。
「む、それは違うぞ兄上。イギリスにはもともと食文化を大事にしなかったから、食に対する関心が薄いんだ。それにローストビーフやステーキは美味しい」
自分の想い人を叩いた敵であるラウラから思わぬフォローが入ったセシリアは、驚きつつも感謝していた。第一印象が悪いあの二人ではあるが、それがひっくり返りそうな感じである。かなり珍しいことだ。
蓮は、コップに残っていた水を一息に飲んで食器を持って立ち上がる。ラウラもそれに倣って立つ。そして二人が席を開けて食器を返して食堂から出ていくと、まるで狙ったかのように一夏がシャルルと一緒にセシリアと鈴のもとに近づく。
「隣、いいか?」
「えっ!? ええ、構いませんわ」
だが、鈴は席を立つとセシリアに目で合図を送り、来るように伝える。慌てて席を立ったセシリアは、何も言わずに去った鈴の代わりに断りを入れてから鈴のもとへ駆け寄る。
その後ろ姿を見送るしかない一夏とシャルルは、顔を見合わせて首を傾げる。だが、昼休みの時間はそんなに残っていないため、特に気にするようなことでもないと二人は判断し、昼を食べ始めた。
だが、この時一夏は気付くべきだったのかもしれない。
鈴は、確かに一夏に恋心を抱いていた。しかし今はどうか。本当に一夏のことが好きなのだろうか。セシリアは、本当に好きであろう。それは見ていてわかる。では鈴はどうか。その答えは鈴の中で出しつつあった。
――――昔の一夏は確かにかっこよかった。でも、今の一夏は違う。アタシは、今と昔の差に目を背けていただけだったんだ。アタシはむしろあいつの方が気になる。でもそれは決して恋心とかじゃない。
……ああっ。時間ってひどいなあっ……!
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