第八話 戦争の序章
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「あぁああ!」
敵が炎に巻かれて、悲鳴を上げる。
2人は炎に巻かれている。
しかし、残り3人は間一髪で炎の範囲から逃れた。
!?
手裏剣が飛んでくる!
キン!
ヤシマが手に持つクナイで弾いてくれた。
そのまま、ヤシマは相手にクナイを投げる。
その間に俺も着地する。
心臓の鼓動が速くなる。
ドクッドクッ、ドクッドクッ・・・
「下がれ!」
いつの間にか隣にいたカイが叫ぶ。
目の前から土が盛り上がって津波のように襲ってくる。
くそ、相手の術か!
飛んで3mほど後ろに下がる。
一緒に飛んでいたカイが術を発動する。
「水遁 水鉄砲の術!」
口から吐いた水が丸く塊のようになって、眼前の岩の波に向かっていく。
バァン!
大きな音とともに前が見えなくなるほどの煙があがる。
俺はそれと時を合わせて手裏剣を投げる。
「ぎやぁああ!」
よし、当たった!
だが、煙で状況が把握できないでいる。
身構え、体を固くする。
どうなった?
当たったはず・・・
「かはっ・・・・っ!」
隣から鈍い音が聞こえた。
それと同時に視界が真っ赤になり、
何か生暖かい液体が大量に俺にかかった。
生臭い、それはとても生臭かった。
そして、ドロッとしている。
なんだ?
隣に目を向ける。
そこには、首から血を拭くカイがいた。
目の焦点が合っていない。灰色の目をしている。
口が何かを言うようにパクパクと、している。
ギョロっと焦点のあっていない目がこちらを見る。
目玉が飛び出すほど目を見開いている。
「あっ、あ、ああ・・・」
な、なんだこれ、なんだよ・・・
いつの間に・・カイが。
バタっ!
カイが倒れる。
カパっ、コポコポコポ、と血が流れ出ている。
「うわ、わぁぁ!」
横たわるカイから目が離せない。
カイの焦点の合わない目が俺をずっと見ている。
「トバリ!動け!」
叫ぶような声が響く。
それが意識を現実に戻す。
首を振り回して、周りを見た。
ど、どうなった!?
「あと2人だ!動け、動かないと死ぬぞ!」
また、ヤシマの声が響く。
周りを見ると少し離れたところに岩隠れの忍が2人いた。すぐ近くの木の上にはケガをしたのだろうか、右手を左手で押さえているヤシマがいる。
「ヤシマ、ケガをしたのか!?」
「あ、あいつらかなり強いぞ!気を付けろ!」
「あ、ああ、でも隊長達もいる。皆で囲めば・・・」
ヤシマの顔が曇る。
「あそこを見ろ。」
ヤシマが言った方を見る。
そこには血が
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