八章 幕間劇
ご褒美×森家
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「何だ?何でも言ってみろ」
「一真様。以前・・・・私の事を何としてでも手に入れたいと仰いましたよね?だから清州から美濃まで攫いに来たと」
「ああ言った」
それは井之口で初めて詩乃に会った事。
「あれは、今孔明の、竹中半兵衛重治が欲しかったのですか?それとも・・・・」
ついでとは言えない質問だな。だから、俺は正直に答えた。
「最初はそう思ったかもな。だけど井之口で話した時、こんなに困っている女の子は助けなきゃと本心でそう思ったよ。まあ男だったとしても、今孔明と呼ばれる軍師は手放せなかっただろう」
「あの時攫われたのは、やはり身柄だけではなかったのですね」
「そういう事だ。だから、後悔しないように言ったからな。さてと、そろそろ行くんだろう?」
と言ったら、頷き俺の腕を解いた。元々そんなに力を入れてないから。
「ええ、そうですが、この残りは三河から戻ってきたらにしてくれますか?」
「もちろんだ。早めに帰ってこいよ。帰ってきたら二人で遊びに行こう。今はそれ位しか出来ん」
「分かっております。ふふっ。絶対、叶えて頂ますからね」
と笑っていたが、やはり詩乃はこうじゃないとなと思った。で、ひよところが戻ってきたら、何かずるーいとか言っていたが、聞かれてなかったようだ。何かズルい感じがしたと、ひよが言っていたが女の勘なのかな。
「それに何か詩乃ちゃん、嬉しそうな顔をしている」
「・・・・いつもと変わりませんよ」
「ううん。確かに何か、良い事があったみたいな顔をしてる。昨日より良い顔だね」
「・・・・変わりませんってば」
何か言っていたが矛先がいつの間にか俺に向いていた。やはり、女の勘が働いているのかと思ってしまう程だ。
「三河の後に詩乃と二人で遊びに行く事になっただけだ」
「やっぱりずるーい!一真様、私ところちゃんには何もナシですかー?」
「んな訳ないだろう。そうだな、・・・・じゃあ二人で遊びに行くってのはどうだ?」
「いいですね、それ。ころちゃんと遊びに行くの!」
「それなら納得します」
それでいいのかよ?と思ってしまう程だった。本当は、一人ずつデートもいいかなと思ったが、ひよはころと一緒なら構わないしな。
「で、行きたい所はあるのか?二人とも」
「いえ、特には」
ノープランかよ。まあ今は上洛の準備とかで忙しいからな。川遊びとかは、もうシーズン終わったし今やると風邪ひくし。
「そうだ!じゃあ、一真様の手料理が食べたいです」
「ん?そんなのでいいのか?例えば一緒に空を飛ぶとかもあるが」
「だって、一真様の料理って、もう当分食べれないじゃないですか?」
そういえばそうだな。朝食や祝勝会以来かな
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ