八章 幕間劇
久々の我が家
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の事知らないわよね?戦勝祈願の儀式でね、打鮑・勝栗・昆布の三つを順番に食べるの」
「へえー、そうなのか」
「打ち合って、勝ち、喜ぶ、という語呂と掛けてあるのだがな」
なるほど。おせち料理でも語呂合わせで縁起を担ぐ食材があるからな。
「その内、こういうのも纏めて教えた方がいいかしらね。ウチだったからいいけど、これが他家だったら大騒ぎよ」
「その方が助かる。俺はあまりそういうのは教わっていない、というかこの時代の事もまだよく分からない」
「分かったわ。天人様にも分かりやすく教えてあげるわよ」
「天人様ねえ。ところで田楽狭間の時も用意できなかったっていうのは?」
「急な出陣だったんだもの。前もって言ってくれればちゃんと用意できたのに」
「田楽狭間の好機は一瞬だったからな。我もあの日出るとは思っていなかった。最も、勝栗、昆布は用意出来たのだ。打ち合う間もなく勝って喜べたのだから、良いではないか」
「全くもぅ。少しは準備する側の身にもなってほしいわ」
「だよなー。京行きだって、前もって早く言ってくれれば、もうちょっと余裕ができたのだが」
「そうそう」
「別に困った事なかったろう」
「あの時は早く戻れたからよかったが、もし遅くなって戻ってきた時はどうなっていたのやら」
そうあの時は、神界にいて早く戻れたからよかった。もし行為までやっていたら、もう少し遅めだったのかもしれない。
「で、どうだったの?堺と京は」
「うむ。目的はほぼ果たす事ができた。成果としては充分だ」
「久遠、結菜は美味しい食べ物でも食べたのではと聞きたいそうだ」
と俺が言い当てた。そしたら慌てる久遠だったが、それが図星になってしまった。ひよやころ達からお土産話とか南蛮菓子をもらったそうだ。
「結菜にもお土産を買ってきたんだが・・・・」
「あら。一真にしては気が利くじゃない、てっきり二人で食べ歩きでもしてたのかと思ったけど」
俺は笑ってごまかしたが、結菜は分かっているんだろうな。それに眞琴と市が元気そうだったからよかったと言っていた。
「ああ。そういえば久遠、近江で思い出したけど、あなた鮒寿司は食べれるようになったの?」
近江の話すれば出たなそれ、小谷城の宴席で出たが俺も苦手なんだよな。
「そっか。せっかくころが、お土産に鮒寿司持ってきてくれたんだけど」
堺の南蛮菓子ならともかく、鮒寿司何ていつ手に入れたんだ。それか市が用意させたのかな。久遠や俺は拒否したけどな。
「そんなものより結菜の料理の方が倍美味しいからな」
「ふふっ。褒めても何も出ないわよ」
夕食を食った後に、結菜が先程言っていたお菓子を用意していた。食後のデザートもここでは食
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