八章
間者と俺独自の報告
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でいるのか」
「鬼共は一乗谷の城を中心に巣喰っている様子で、そこにいる鬼共は、まるで誰かに統率されているかのような秩序があったとの事です」
「なるほど。こりゃ偵察機と同じ事を言っているな」
「どういう事だ、一真」
俺は部屋を暗くしてくれ、と言ってから映写機を取り出した。ノーパソから繋げてから、映した映像は城を巣喰っている鬼の映像だった。更に、俺の説明にて衛星カメラで映したのと、小型偵察機で映した映像を元に説明をした。
「これは凄い!どういう原理で出来ているんですか。兄様」
「俺達の技術だと言っておこう。で、偵察機が城内部に行ったら鬼ばかりであった。幸い小型偵察機は破壊されないで戻ってきた。鬼を指揮している鬼もいたけどこいつらだ。こいつらが下級の鬼を指示している。これは俺の推測だが、朝倉の主かその側近だと思われる。そしてこれが越前全体の画像だ。人の姿有らずだな。鬼ばかりだ」
「という事は、鬼も知恵を付けたという事になるな」
「それだけで済めば良いのですが・・・・」
「何か懸念でもあるのか?」
「・・・・鬼には幾つかの階級があります。本能のままに動く下級の鬼。その下級の鬼を統率する中級の鬼。その上に居るのが・・・・」
「全てを統率する上級の鬼、という訳か」
「はい。悪魔・・・・鬼は素体の質によって、その能力が大きく変わります。運動能力に優れた者が鬼になれば、運動能力の高い鬼になる。知力についても同じですが、もしも武士だったの場合、それも士官級の武士が鬼となったならば・・・・鬼達は軍隊として機能し始めるでしょう」
「しかん、ってなん何の事ー?」
「ここでいうなら、侍大将とか組頭とかな。軍を統率出来る者は先程説明した通りであって、越前には上級の鬼が生まれた。もしくは先程のこいつか、・・・・こいつが越前の国主だった者が鬼となったと推測できるだろうな」
「嘘だっ!義景姉様が鬼になったなんて・・・・!」
「眞琴、事実を受け止めろ。この鬼に関してだが、素体は女であると推測される。そしてこいつがいるところは、評定の間か国主がいる部屋にいる。という事は・・・・」
「あの気の良い義景姉様が、鬼になった何て。信じられないけど、兄様が言ってる事なら信じよう」
「ねえ、エーリカさん。助ける方法とかって無いの?」
「・・・・残念ながら」
「そんな・・・・」
「・・・・浅井と朝倉は、浅からぬ縁であったな」
「はい。六角より独立した後、弱小であった浅井に力を貸してくれたのが朝倉家でした。以来、同盟を結び、親しくさせて頂いたのですが・・・・」
「その越前が、鬼に乗っ取られちゃっただなんて・・・・」
「それに気付けなかった自分自身が、一番悔しいんだ、僕は
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