七章 幕間劇
美しい風景
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に小谷城が見えた。あそこから俺らは来たのかと。
「一真、それは何だ?」
「双眼鏡っと言ってな、遠くの物を見る物だ。見てみるか?」
と言って俺は双眼鏡を渡した。使い方を教えてから、久遠は双眼鏡で見たら凄いと言っていたな。
「これは弁当な」
「弁当の中身はなんだ?」
「普通のおにぎりだな」
まあ、俺はカロリーメイト食べれば問題はない。水筒も久遠の分だけだ、俺のは空間から500のペットボトルを出せばいいし。
「そうか・・・・。それにしても見事な景色だな」
「そうだな、海っていう事ではないけどな」
「ここまで大きな湖は、我も知らん。一真はここよりも大きな湖は見た事あるか?」
「まああるといえばあるな。ここよりも大きな湖はね」
「そうか。世の中はここよりも広い湖があるのだろうな」
「もしもだ、あったら行ってみたいか?」
「無論だ」
日本一ならここなんだけどね。琵琶湖は。俺が見た事あるのは、ほとんどは世界でだけど。
「近江の名前も、ここからとったんだっけ?」
「そうだ。淡海は近淡海とも呼ぶからな。そこからこの辺りを近江と呼ぶようになったと聞く」
「近つ・・・・。という事は遠つもあるの?」
「遠州にあるぞ。名前もそのまま、遠淡海という」
遠淡海・・・・浜名湖の事。とおつおうみ
そのままだな。近江もそのままだと思うけど。
「遠州・・・・」
「三河と駿河の間辺りだ。我もまだ見た事ないが、やはり大きな湖だと聞く」
ああ、やはり浜名湖か。
「まだ行く予定はないか」
「ないな。上洛を済ませて、今川や北条と事を構えるようになれば行く事になるかもしれんが」
俺はそうかと言ってしばらく無言になった。しばらく無言になるが、久遠は鮒寿司苦手なのかと聞いたら苦手なようだ。前に三河の葵と言う者と一緒に食べたらしいが、もう食べなかったようだ。まあ鮒寿司は苦手な人もいる、俺も苦手だけどな。
「一真、水」
と言われたので渡した。俺は自分の水筒を取り出して飲んだ。うん、美味しくて温かい。これはカフェオレだが、久々に飲んだな。
「一真のそれは水筒か?我のとは随分違う物だな」
「ああこれ?これは温かい飲み物でも、ずっと温かいまま飲める水筒だけど」
「ほう。そうなのか」
俺はカロリーメイトを食べながら、カフェオレを飲む。ん?あの光ってるのは何だろうと思って見たら漁師の舟だった。久遠も気になったので、双眼鏡を渡して見たら人の顔まで見えると喜んでいた。
「渡し船を襲う賊も出るらしいからな。最早、地の者にとっては海と変わらん」
「そんなのまでいるのかよ」
海賊ではなく、湖賊かな。
「湖にも、あの平
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