七章
方針×風呂
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「武田に関してはまだまだ情報が足りません。尾張に帰った後、間者を放って領内を探るのがよろしいかと」
俺はそうだなと思った。俺たちで潜入もいいが、今は一葉の方がいいだろうしな。兵を揃えて、上洛しして一葉と合流。所謂錦の御旗を手に入れる。その後、旗を振りながら色んな所と交渉し、鬼退治の協力を要請する。というのが今俺らがやらなきゃいけない事だ。
「で、一葉と合流したとしても協力してもらえるのかね?」
「恐らく無理でしょう。そもそも公方の威光にひれ伏す者が多いのであれば、このような乱世にはなっておりませんよ一真様」
「だよなー。でも無いよりはマシか」
「そういう事だ」
「物事には順序がある。それはよく分かったのですが・・・・あのザビエルがどう動くのか。そこが気になってしまいます。まだ行方さえも掴めていない状況で、悠長に構えてしまって良いのでしょうか?正直焦りますね」
「我も同じだ。だがこの国には、急いては事をし損じる、という言葉もある。物事を一つ一つ片付けていけば、いずれはザビエルとやらに通じる道も出来ようぞ。今は我慢せい」
「・・・・はい!」
「さて、とりあえずその方針で決まったけど、俺達はこれからどうすればいいのかな?」
市が客間を用意しているはずだという久遠だが、正直詩乃は眠そうな顔をしている。元々あまり体力がない詩乃だからか、ここまでよく我慢したなと思う。で、案内された客間に通された俺と久遠。
「ふむ。あまり慣れていないから、さすがに疲れるな」
「馬に乗るのも疲れるもんねー。お風呂、用意してあるから先に入ったら?」
「お、気が利くな。でも一番風呂は久遠の方がいいんじゃないの?」
「我はあとでも構わんぞ」
「そうか。では先に入るか」
「へ?そんなの二人で入ったら良いんじゃないの?」
「はい?」
「いくら恋人でも二人で入った方がいいでしょ!さぁ二人共!荷物を置いたらお風呂に行くよー!」
おいおい、いくら何でも恋人とはいえ、一緒っていうのは良い考えだな。俺は行く気満々だったけど、久遠は人の話を聞け!と言いながら風呂場に押し込まれた。しょうがないから、俺は量子変換機で裸になりボディソープとシャンプーとフェイスタオルを持って風呂に行った。
「ぜ、絶対にこちらを見るなよ!絶対だぞ!」
「それは無理な相談だな」
「阿呆!少しは努力せい!」
「無理無理。俺は女の裸は見慣れていると言ったらどうするよ?」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!」
まあそうなるよな。反応的には。でもまあ俺は俺で一緒に入るのも悪くはないが、それにしても久遠と出会ってから随分と時が経つ。あちらはまだあまり時間は経過してないと思うけど。
「最近
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ