六章 幕間劇
京の街の印象×銃での乱戦
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もいくらかは魔を払い、二条館に戻る事も出来はしたが・・・・まだまだよ」
「そういえば、さっき女将さんが言っていたが将軍が戻ってきたと言っていたが?」
「二条館はしばらく三好や松永のモノだった事があるのだ」
「じゃあ、一葉が自力で取り返したという事か」
「この暗君が頭を下げるだけで取り戻せる程度だったがな。・・・・それほど幕府は力を失っていたという証だ」
今さらっと言ったが、それを成し遂げたってのは暗君どころか優秀だって事なのでは?
「人手もない故、こうして街の治安を少しでも良くしようと折りを見ては出歩いてもおるのだが、さすがに余一人ではどうにもならん。それに金のない将軍家だ。余の小遣いくらいは自力で稼がねばな」
ああ、さっきのゴロツキから巻き上げたのか。初対面の時だってそうだったもんな。
「良いな、その目は。将軍本人を前に普通に会話をする輩はそうおらん。気に入ったぞ、一真、久遠」
「そうだな。先程の女将さんも、一葉の目の届かない所では何とでも言うが、一葉が足利将軍と知れば、さすがに何も言わなかっただろうな。だから俺達は一葉の正体を知っていてもこの態度だ」
「だが、軍の長が常に前線に立ちに来るのは問題だぞ。幽なども頭を抱えていよう」
「当主が先陣に立たずして、何が当主か。我らが率先して道を切り開いてこそ、下々の者も余に命を捧げてくれるというものだ。違うか?長田の」
「違うな。長たる者は後ろで構え、何があっても的確な指示を下せるようにすべきだ。頭を失った後の身体の脆さを知らぬ公方とは言わせんぞ」
「ふん。頭など失った所で、すぐに次の頭が生えるだけよ。お主が思っているほど、身体というのは脆くないぞ、長田の」
何か黙っちゃった二人。久遠の言う事も分かるけど、一葉の言う通り、俺も常に前線に出ている。それに通信機で連絡取りあってるから、何も問題ない。
「それ故に余は剣の腕を磨き、武の技を鍛えるのだ。・・・・それ、一真もなかなか良い身体をしておるではないか」
「む・・・・」
「まあこれでも、部隊の長だからな。自分で守れなくてどうするよ」
「確かか、天の国とやらは戦のない平和な地であったと聞く。それこそ武の技など鍛える必要はないように思うが違うのか?」
「確かに俺がいた世界は戦争がない平和な世界だ。だけど、犯罪や小規模な戦争が起こる時がある。だからなのさ、武も鍛えるが銃の扱いもな」
「常在戦場の心構えか。尚の事良い」
久遠が黙ってしまったが、ヤキモチ妬いているな。何でもないとは言ってるが・・・・。
「今は久遠のために動いているから、一々ヤキモチを妬くな。それでも俺の恋人か?」
「一真」
「一真の言う通りだ。恋人ならば、後ろで構え、何
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