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「デュラムサァァーン! 助けてくだサァーイ!」
「あー、ピット? 何した?」
「この黒いの、ずっと追いかけて来まスー!」
部屋の奥から聞こえてくる甲高い声。
やがて、その声の主がかけてきた。が、その姿にリュウジは驚愕してしまった。
「お、わっ!?」
「あーあ、大丈夫かーピット」
デュラムの脚にしがみついた、余りにも小さな少女。
真っ赤なドレスに身を包んだ少女は、涙目でデュラムにすり寄る。
「パートナーマシナリーだよ。こいつについてはエミリアにも聞いてないか?」
「いや、全く。何だお前、そういう趣味が……」
「ちげーよ!」
「デュラムサン、マダあの黒いのガ……」
「違うって言われても説得力がまったく……ん? 黒いの?」
何かものすごい嫌な予感がし、リュウジはパートナーマシナリーが走ってきた方を見る。
「……………」
『ガウゥ!』
捕喰形態になった神機が、装甲と下顎を脚に走ってきたのだ。
「キャァァァァ!」
「おおお、また来たバケモノ! あれお前のなんだろ、なんとかしろよ!」
当然の事ながら驚く2人。
がしかし、リュウジの中では怒りが先行した。
「幼女を捕喰しようとすんなこのロリコン神機ぃ!」
パチーン!
『ガウッ!』
リュウジがその神機を、思いっきりひっぱたいた。
「!? お、おい……?」
唖然とする2人をよそに、リュウジはしゃがんで神機の頭(?)を掴んだ。
「大体勝手に捕喰形態になるたぁいい度胸だな?」
『くぅーん……』
めりめりと音がするほど強くその頭(?)を掴み、そのまま巨大な獣を持ち上げる。
そして一言。
「めっ!」
『くぅっ』
泣きそうな声を上げ、獣は神機の中に逃げていった。
「ほぇー……エミリアからだいたいは聞いてたけど、今のが「アラガミ」なのか?」
「明確にはな。ところで、そっちの幼女は結局何なんだ? 冷静に見ると人間には見えないな」
リュウジが小さな少女を見ると、怖がるようにデュラムの脚の影に隠れてしまった。
「パートナーマシナリー、まぁお手伝いロボットってとこか? 家の身の回りをやってくれるし、仕事も一緒に行ってくれる。こいつは俺のパートナー、ピットだ」
「よ、よろしくお願い……しマス……」
デュラムの影から頭だけをちょこんと出し、お辞儀をするピット。
可愛らしさもシステムに組み込まれてるのだろうか、リュウジはそんなことを考えていた。
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