第一章 ジュエルシードを巡って 〜海鳴 P・T事件〜
第一話 始まりはいつ、どの世界だって突然なものだ
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その後もしばらくは記憶に関して、何か思い出せないか頑張ってみたが、重要そうな物はなに一つとして思い浮かばなかった。幸い、日常で使う様な知識は覚えていたので一先ず命を繋ぐことは出来そうで安心する。ただ、知識の中にある常識という範囲と今の自分の行動を照らし合わせてみると、自分でも驚くほどにかけ離れていた。まあ、こんな状況に陥っている時点で一般人のような生活をしていなかったのだろうと無理やり納得して、次に進む
「目下の問題をまとめよう。体に関しては特にない。体を動かす時に今までの感覚とずれている、気がするだけかもしれないけどこれも一応問題としておこう。精神も可笑しくなってない。こっちは知識通りかな?」
生命に直接関わる様な問題がなくて良かったと胸を撫で下ろす
その後、暫く経った後に気がつくのだが、この時俺は失念していることがあった
それは肉体年齢と精神年齢が明らかに釣り合ってないということ。といってもこれに気がついたところで対処できていたのか、という疑問があるが
と、ここまで整理したところで根本的な問題が解決してないのに気がつく
「さて、この森の中からどうやって抜け出そうか...」
この状況、どこからどう見ても遭難である
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「この水....飲んでも平気かな?」
見た目綺麗だし、天然の森の中で湧き出ている水だ。日本ならある程度は平気だろうと思うけれど、それでもやっぱり怖いものがある。直感は問題ないと言っているが、どうしようか
「といっても、飲まなきゃ死ぬしな...」
覚悟を決めて口に含み、一度口の中を洗い流してから今度は飲むために水を口に入れる。喉が渇いていたからかその水はとても美味しく感じた
一先ず水を確保できたのは大きい。これで餓死を少し先延ばしにできた。迷ったとしてもここまでの道を覚えるか、なにかしら目標をつけて戻ってこれるようにしておけば最悪は避けられるだろう。しかし、このままじゃジリ貧である。食糧は森にいるであろう動物を狩る、という方法が最終手段としてある。けれど記憶に関してはどうしようもない。使える知識を参考にすると、時間が経てば自然に回復するということもあるにはあるらしいがそんなことは起こらない、という気がしてならない
今後の方針は決まっている。なんとかしてでもここから抜け出すこと、あるいは誰かに見つけてもらうこと。けれどもがむしゃらに行動しても自分の首を絞めるだけなのは目に見えている
さてどうするかと悩み、自然と頭の後ろに右手を送ったところで、耳になにか硬いものがぶつかった。明らかに皮膚の感触でも、骨の感触でもない。腕を目の前に持ってくると手首に知らない、知識にすらない物がそこにはついていた
宝石が円環状に繋が
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