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SAO─戦士達の物語
MR編
百三十二話 その名は絶剣
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日はこの辺でお開きにしましょうか」
話している内に、皿の中のタルトもポットのお茶も片付いた。皆でサチに御馳走様を言うと、彼女は微笑みながら答えて片づけを始める。
シリカ達勉強組も其々のテキストデータを保存して消し、リーファはニヤァと笑うと。ゆっくりと足音を消してキリトの座る揺り椅子に忍び寄り、行き成りその椅子をガッコンガッコン揺らし始めた。

「おにーちゃん起きてー!帰るよー!!」
「オボゥオボゥオボゥオボゥ!!!!?!!?!??」
……と言うか膝の上のピナ達まで一緒に揺れているのだが大丈夫だろうか。
そんな様子に微笑みつつ、ふとアスナは一つの可能性に思い当って、リョウへと駆け寄った。

「ねぇ、リョウ」
「ん?」
「さっき絶剣はコンバートのプレイヤーだって話してたじゃない?でもそれだけ強いなら、もしかして元SAOのプレイヤーって線もあるんじゃないの?」
仮に容姿がALOらしい物だったとしても、プレイヤースキルはSAOからALOと移行する分には殆ど失われないし、アウィンやアイリのように容姿は変えつつSAOのデータを落とす事も不可能な訳ではない。寧ろその可能性は十分あるのではないかと思いアスナは聞いたのだが、リョウは苦笑すると首を横に振った。

「いんや。そりゃねーな」
「え?どうして……?」
「んー、《二刀流》有っただろ?」
「え?あ、うん……」
「あれ、聞いた話だと、SAO内の全プレイヤー中一番反応速度の速いプレイヤーに渡されるスキルだったって話だったろ?」
「うん。エギルから聞いた話でしょ?」
現在のALOの運営側と繋がりが有るエギルにその話を聞いたのは、もうずいぶん前だ。其れを知った時、キリトはなんとも形容しがたい顔をしていたのを、良く覚えている。

「……あの絶剣って嬢ちゃん、キリトより反応速度ならはええよ」
「……それって……」
「ん。そう言う事だ。もしあいつがSAOに居たんなら……」
ぽりぽりと頬を掻いて、リョウは言った。

「《二刀流》の持ち主はキリトじゃねぇ。あの嬢ちゃんだっただろうぜ」

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