魔界の兄弟
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添えしたのなら、それは僕ではなく息子のティミーだ。…コイツもアルルのお陰で成長出来たしね」
周りを見渡せば、中ボスクラスの敵と戦闘中で、ノンビリと会話をしている状態ではないはずなのに、互いに良い父親を醸し出している2人…
一方そのころ…
バラモスブロスと激闘を交わしているウルフ達は、バラモスブロスの激しい炎に悩まされていた。
ウルフも『フバーハ』を唱える事が出来るのだが、ティミーのそれより効果が薄く、随時マリーが賢者の石で回復していないとカンダタ・モニカが一方的にやられてしまうのだ!
「くそっ…魔法で援護攻撃をしてもらえないから、結構厳しい戦いだな!?」
「な、何言ってんだいカンダタ!遥年下の2人が、私達の為に頑張って防御と回復を行ってるんだよ!文句ばっか言ってないで、さっさとぶっ殺しちまいな!」
既に尻に敷かれているカンダタに、元女海賊のモニカが強烈な叱咤を叩き付ける。
「んなこたぁ言われなくても分かってらい!敵が見た目以上に素早いから、ちょっと愚痴っただけだろが!」
魔神の斧を振り回し、少しずつだがダメージを与えるカンダタとモニカ。
時間はかかりそうだが、バラモスブロスを追い詰めている。
バラモスゾンビと死闘を繰り広げるアルル等は、以前のバラモスより格段に強さを増した敵に辟易していた。
「ほ、骨だけのクセに何でこんなにパワーがあるの!?」
バラモスゾンビの攻撃を勇者の盾で受けながら、悲鳴に誓い叫びをあげる勇者アルル。
「ぐ…す、すいませんねぇ…骨だけの身体の為、隙間があって攻撃があたらない事があるんです…本来ならもう既に、力強い攻撃など出来ないハズなんですけど…ゾンビだから痛みがないのですかね?」
防御に徹し皆を守るアルルに、軽い口調で謝るラングストン…だが表情は口調程軽くない。
「きっと身体を狙ったんじゃダメなのよ!ラングストンさん…頭を集中的に狙いましょう!」
ヒット&アウェイで攻撃を繰り返すハツキが、リュカの教えに沿う様に戦い方を思考する。
アルルが攻撃を一手に引き受ける戦法も、彼女が最も強力な防備を装備していた為、前回のバラモス戦でのリュカの代わりをしてもらおうと、ハツキが提案した物なのだ。
「よし!ハツキ殿…参りますぞ!」
「OK!」
ここからハツキ・ラングストンの怒濤の攻撃が始まる。
ハツキが勢い良くバラモスゾンビの右こめかみに蹴りを入れると、左側頭部にはラングストンの剣撃が降り注ぐ!
だがバラモスゾンビも守りを固め、そう簡単には倒されない。
「…チャンス!?」
攻撃が止みフリーになったアルルが、チャンスとばかりにギガデインの詠唱に入る。
だがそれはアルルの焦りから生まれた、悪手の一手だった!
防御を解き、ギガデインを唱えようとした瞬間、バラモス
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