第百三話 一発は一発
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メサイアが爆発する少し前、アスランは満足に動かないセイバーでメサイアへと向かっていた。何が出来るかではない、何かしなくてはならないという意志が彼を動かし、戦線を突破しようとしていたのだ。
「クソッ!?」
しかし、そうしたところでやすやすと戦域を突破できるわけではない。ザクやゲルググが弾幕を張る様に攻撃を行い、動きを鈍らせたセイバーをグフがスレイヤーウィップで捕らえる。
「しまった!?」
機体に損傷が無ければ躱せただろうが、今のセイバーの状態ではそれは難しい。ビームを展開して何本か叩き切るが全部を切ることは出来ない。このままでは落とされるとそう思っていた瞬間にビームがスレイヤーウィップを撃ち抜き、その方向を見ようとしたグフがショットガンを浴びせられた。
『アスラン!お前という奴は!?』
そういって現れたのはイザークのリゲルグやディアッカのケンプファーといったジュール隊だった。続けるようにスレイヤーウィップを断ち、周りの敵を落とす。
「イザーク!何故ここに!?」
アスランのいた場所はメサイアにかなり近い場所だ。イザーク達のように味方がいるとは思っていなかったアスランは驚愕する。
『そんな事はいいから早く行けって!こっちは俺達が抑えておくから!』
そう言ってディアッカがケンプファーの武装であるシュツルムファウストやジャイアントバズーカ、チェーンマインといったこれまでに使ってこなかった弾薬も含めて大盤振る舞いするように放つ。
『アスラン!俺が途中まで道を開いてやる!あとは自前でどうにかしろ、いいな!!』
「――――ああ、分かった!」
そう言ってアスランはミネルバで補給したのであろう予備のビームライフルをジュール隊の一人から受け取り、イザークと共に戦線を突破する。既に近い位置にあったメサイアまでは、すぐに辿り着き、そこには陽電子リフレクターが正面に存在していた。
『どうする、外円状のリングを破壊するか!』
「時間が無い!俺がこのまま突破する!!」
その言葉にイザークは驚くが、止める間もなくアスランはシールドを構えてIフィールドを展開しながら突破を図った。元々は陽電子リフレクターもビーム兵器と原理は変わらない筈である。
ならIフィールドによる突破は不可能ではない。アスランの思惑は成功し、三重のリングによって展開されていた陽電子リフレクターを難なく突破した。
『突破できたな!ならここは俺が死守してやる!さっさとアレを止めてこい!』
「礼を言うぞ、イザーク!よし、これならまだ間に合う!」
メサイアの部隊もまさかこうも呆気なく突破されるとは思ってもみなかったのだろう。三重のリングによって張られていた陽電子リフレクターは普通のモノより強固な設計がなされている筈であ
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