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緋弾のアリアGS Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
13弾 交錯する剣戟
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えなかった。
「……これで、勝負はついたも同然ですね」
間宮が勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
まあ、確かに普通なら徒手格闘で二刀流に勝てる訳ないわな。そう、普通なら。
「……さーてね。それはどうかな?俺はまだ負けるつもりはないぜ?」
「そうですか。なら、あたしが直接負けにしてあげます!」
そう叫んで、間宮が飛び込んでくる。どうでもいいが、攻撃する前に叫ぶのって流行ってるのかな、俺もさっきやったけどさ。
まあそんな与太話は置いといて。
間宮が飛び込んでくるのに合わせて、俺も飛ぶ。
確かに、さっきの交錯の時、俺には間宮の手の動きがほとんど見えなかった。
だが、ほとんどということは少しは見えたのだ。
その少しの情報と、いくつかの状況を照らし合わせてみれば。
「俺も、ほとんど同じような技を再現できるんだよ!」
形勢が、逆転した。
「これで形勢逆転だな」
嘘。今、何が起きたの。
今のあたしの手元には武器がない。代わりに、薬師丸ミズキの手の中には武器が2つ。ちょうど、さっきの状況を逆転させたものとなった。
さっきの一瞬の交錯で、今度はあたしの武器がスリ取られた。
間違いない、あれは――――
「鳶、穿?」
思わず、呟いていた。
「ん?もしかして、さっきの技って『
鳶穿
(
とびうがち
)
』って言うのか?」
「なん、で、使え」
「見よう見まね。いや、ほとんど見えなかったから見よう見まねとは言わないのかな?」
「見よう見まね……?」
そんな。あたしだって何回も練習して使えるようになったのに。
薬師丸ミズキ。こいつ、いったい何者なの?
無理だ。勝てるわけがない。こんな奴に勝てっこないよ。
【……諦めるの?決闘が始まる前は、あんなに『諦めない』って言ってたくせに】
頭の中の自分が問いかけてくる。
(そんなのっ!……あの時はまだ知らなかったからだよ。薬師丸ミズキの強さを)
【ふうん。それを言い訳にして逃げるんだ。ま、いいんじゃない。所詮これはただの決闘。負けたって別に死ぬわけでも、誰に迷惑をかけるわけでもないし。アリア先輩だって、きっと許してくれるよ】
(そうだよ。いくらアリア先輩だって、ここまで頑張ったんだもん。『諦めろ』って言うはず――――)
【本当に?】
(そ、そうに決まってるでしょ。いくらなんでも、これは諦めてもいいって。そう言ってくれるに――――)
【本当に?】
(……………………)
……本当はわかってる。
アリア先輩は、こんな状況でも絶対に『諦めろ』なんて言ったりしない。
あのアリア先輩が諦めてもいいな
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