暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリアGS  Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
13弾 交錯する剣戟
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け流し、その隙をついて俺の腕を狙ってくる。

「させるかよっ!」

 俺は崩れた体勢のままミニアリアにタックルし、相手のバランスを崩して吹っ飛ばした。

 危ない危ない。危うく決着が着くところだった。

 俺はそのまま追い打ちをかけたりせず、ミニアリアが立ち上がるのを待った。



 強い。分かってはいたけど、薬師丸ミズキは強かった。

 あの一瞬で咄嗟に判断するなんて。あたしだったらきっと、どうするか考えてる間にやられてた。

 Aランクとはいえ後方支援ばっかりで戦闘訓練をほとんど受けない装備科(アムド)だと思って、ちょっとみくびってたかも。

 相手は仮にも上級生。しかもAランク武偵で、強襲科(アサルト)でのあだ名はGenius(天才)。

 そんな人相手に、手加減なんてしてられない。あたしの全力で戦わないと。

 あれ――――『鳶穿(とびうがち)』を使うしかない。

 そう決めたあたしは、カウンターを取って『鳶穿(とびうがち)』を決めるべく身構えた。



 立ち上がったミニアリアはカウンター狙いなのか、身構えたままで攻撃しようとしてこない。

 さて、次はどう攻めたものかな。

 とりあえず、いつまでもミニアリアと(心の中で)呼ぶのもなんなので、名前を聞いてみることにした。

「なかなかやるな。おまえ、名前は?」

「……間宮(まみや)あかり。所属は強襲科(アサルト)で、アリア先輩の戦妹(アミカ)です」

「間宮あかり、か。よし、憶えた」

 てゆーか、アリアって戦妹(アミカ)いたのかよ。そういえば昨日そんなことを言っていたような気がしなくもないが。

 って、いやいや。今はそんなこと考えてる場合じゃないだろ。どうする。あからさまにカウンター狙ってる奴の懐に飛び込むなんて自殺行為だが、間宮がどんなことをするのか、少し興味もあるし。

 よし、ここはあいつにのってやろう。

「じゃあ、いくぜ!間宮!」

 俺はそう叫んで、間宮の元へ突っ込んだ。



 来た。

 薬師丸ミズキはナイフを構えたままこっちに突撃してきた。それに合わせて、あたしも飛ぶ。

 『鳶穿(とびうがち)』はタイミングが大切。焦らずに機を待って……今だ!

 あたしは薬師丸ミズキと交錯する瞬間に、高速で相手のナイフをスリ取った。

鳶穿(とびうがち)!」



 なん、じゃこりゃ。

 今、俺と間宮は再び対峙している。しかし、先ほどとは状況に大きな差があった。

 それは、俺の手元には武器が無く、間宮には2つあるということだ。

 つまり、俺の武器はあいつにスリ取られた。

 さっき交錯した一瞬でスリ取ったのか、あいつ。ほとんど手の動きが見
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