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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第296話】
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ャルが――。


「……何で栗原さんや宇崎さん、鷹月さんに布仏さんまでヒルトに弁当を?」


 まるで牽制するかのような言葉に聞こえるのは気のせいだろうか……?


「せ、世話になったお礼だって! た、他意何かねぇよッ!」

「おー。 シャルロットー、ヤキモチかー?」

「べ、別に僕はヤキモチ何か……」


 玲に指摘され、慌てて視線を逸らし、俺をジト目で見てくるシャルの視線が語るのは――ライバル、増えてない?――という風に訴えかけてる眼差しだった。


「わ、私もヒルト君にはいつもお世話になってるから……。 す、好きとかじゃないよ?」

「てひひ〜。 のほほんさんはひーくんの優しいところ好き〜」

「「「……!?」」」


 好きという言葉に、いやに反応する一同――と、まるでプレッシャーを与えてくるような突き刺さる複数の視線に、背中には冷や汗が流れ出る。


「うふふ。 ヒルト君ってば、すみにおけないわね♪」


 そんな俺の様子を楽しげに見る楯無さん――だが、俺の心中は穏やかではない。


「と、とにかく早く食べないか? も、もう腹が減って背中と腹がくっつきそうだよ……」

「それもそうですわね。 ……では、頂きます」


 セシリアがそう言うと、一同全員が頂きますと声を合わせ、自分の弁当を取り出した。


「ヒルト君。 ちょっとこっち向いてくれるかしら?」

「はい? ――んぐっ?」


 開いた口に詰め込まれたのは箸で摘まんだご飯で――。

 冷めてはいたものの、ご飯自体は美味しく、そのまま飲み込む――と、それを見ていた一同が――。


「……お兄ちゃん、美冬も食べさせてあげるね? ほら、楯無さんだけズルいし――ねぇ、皆?」


 そう美冬が言うや、一同全員の瞳がキランッと光るのを見逃さなかった。


「そうですわ! ……ちゃんと、わたくしのも食べてもらわないと!」


 そう言ってセシリアは箸でご飯を摘まみ、口元へと運んでくる。


「あ! セシリア抜け駆けズルいわよ! ……ほ、ほらっ、口を開けなさいよッ!」


 手で受け皿をつくり、酢豚を口元に運ぶ鈴音。


「そういう鈴だって……! ……も、もちろん、僕のも食べてよね? ヒルトの為に頑張って作ったんだから……」


 シャルも同じく受け皿を作り、タコさんウインナーを箸で摘まみ、俺の口元へ――。


「ヒルト、私のも食べてもらうぞ」


 そう言ってアルミホイルで巻かれた部分を手掴みで取り、まるごと口元に運ぶラウラ――流石にこれを一口は無理だろう。


「じゃあ私は――これかな? はい、あーんして?」


 未来はきんぴらごぼ
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