6.遭遇 その後
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病院。
手術台の上には一匹のフェレットが横たわっていた。
後ろ脚には包帯が巻かれている。
「けがは深くないけど、ずいぶんと衰弱しているわね。きっと、ずっと一人ぼっちだったんじゃないかしら?」
白衣を着た女性がそう言った。
「院長先生、ありがとうございます」
なのはが、お辞儀をしながらお礼をすると、
「「ありがとうございます」」
アリサとすずかがつられたようにお辞儀をした。
「いえいえ、どういたしまして」
院長先生が、そう軽く返すとアリサが話を持ち出してきた。
「先生、この子、フェレットなんですよね?」
アリサが、それを、訊いたのはフェレットを直に見たことがなかったからではない。
むしろ直に見たことがあるからこそ、手術台の上に横たわるフェレットに対し本当にそれなのか、疑問を抱いたのだ。
「フェレット…なのかな?変わった種類だけど。それにこの首についてるのって宝石かしら?」
そう言いながらフェレットに触ろうと、手を近づけようとしたとき、フェレットが、起き上がった。
まるで何かを感じたかのように、周りを見渡した後に、なのはの方を見たのだ。
見られているなのは本人はそれに気づいていない
「なのは、見てるよ」
アリサが、なのはに、そう小さく知らせた。
「ふぇ?あぁ、ええっと…」
不意打ちのように言われたからか、混乱したような言葉を言った後にゆっくりと優しく指を近づけた。
すると、数回、匂いを嗅ぐと舌で舐めたのだ。
なのはは、それを見ると嬉しそうに笑った。
その直後、フェレットはまるで糸の切れた操り人形のようにその場に倒れこんだのだ。
「しばらく安静にした方がよさそうね。今日はうちで預かろうか?」
その一言に対し、なのは達はそろって一言を言った。
「「「お願いします」」」
「よかったら、また明日様子を見に来てくれるかな?」
院長先生はそう言ってきた。
「「「分かりました」」」
三人はまた、揃って返事をした。
「代金はいいんですか?」
夜市は一人そんな事を聞いた。
「君たちが飼っているのじゃないんでしょう?なら、お金はいらないわ」
返ってきた答えは、正直なところ夜市にっとっては意外だった。
普通、相手が小学生だからと言って無償で診察をして、預かるなんて事は普通ではしないと思っていた。
彼、自身だったらそんな事をするとは思えない。
見ず知らずの他人に対して、そんなことをすることは思えない。
そんな人の善意に対し不謹慎にも程があるような考えをしていた夜市だったが、すぐに別の考えに切り替えることとなった。
「やば!塾の時間!」
掛
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