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フェアリーテイルの終わり方
九幕 湖畔のコントラスト
2幕
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はくっきりとあの〈ミラ〉の顔が現れる。

「くらい顔してるの、ヤだよ。ミラみたいに心配になっちゃう」
「うん――」

 フェイは隣のエルの手を掴んだ。小さな手は拒むことなくフェイと手を繋ぎ返してくれた。


 列車がディール駅に着いたとのアナウンスが流れた。
 ルドガーとエル、フェイは座席を立った。ルドガーはジュードたちの座席まで行って。

「ジュード、大丈夫か?」
「……うん。だいぶ落ち着いた。ごめんね」
「いいって。気持ち、分かる」
「――ありがとう」

 すでに立っていたミラとローエンに続き、ジュードも席を立ち上がり、笑顔を浮かべた。無理のない貌だ。
 フェイは密かにほっと胸を撫で下ろした。
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