第五十六話 クライマックスその四
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あるわ」
高見先輩は琴乃の問いに答えた。
「本当に一度だけね」
「そうなんですか」
「そう、チャレンジしてみるの」
高見先輩は明るい笑顔で話していく。
「あえてね」
「普段使わない楽器をですか」
「本番で」
「練習はしてきたし練習でも出来たからやってみるけれど」
高見先輩は笑顔の中に緊張を入れて話す。
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