第五十六話 クライマックスその一
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第五十六話 クライマックス
文化祭は佳境に近付いていた、このことは軽音楽部でも意識されていた。それで部長も部員達にこう話す。
「いい、最後の最後までね」
「気を抜かないで、ですね」
「やり遂げるんですね」
「楽しんでね」
そうしてだというのだ。
「怪我には気をつけて。あと」
「あと?」
「あとっていいますと」
「病気にもね」
このことも言うのだった。
「いいわね」
「風邪ですか」
「それですね」
「そう、病気にもね」
部長は怪我にこれも言い加えてきたのである。
「気をつけてね」
「風邪は万病の源よ」
副部長もここで言う。
「そこからだからね」
「風邪はですか」
「絶対に」
「そろそろ夜も冷えてきたでしょ」
このことも言う部長だった。
「だから皆寝る時はね」
「ぐっすりと、ですね」
「それも暖かくして」
「ただでさえ最近寝てないから」
このことを言うのは書記だった。
「世の中文化祭の間はぶっ通しで起きてる人もいるけれど」
「ちなみにそれ私ね」
部長が右手を挙げて笑顔で名乗りを挙げてきた。
「まあ私はそうしてるけれどね」
「うちの部長は特別だから」
「真似しない方がいいわよ」
副部長と書記が左右から部員達に告げる。
「休む時はちゃんと休む」
「間違っても何処かのプロデューサーみたいに不眠不休でいないことよ」
「さもないと身体壊すからね」
「後でくるから」
二人は部員達にこう忠告するのだった、そして。
軽音楽部の部員達jはこの日も店のことにライブにと励む、自分達のクラスのことにも。しかしその中でだ。
休憩時間も入れる、琴乃達も何かあれば休まさせられた。
「ちょっとでもいいから寝なさい」
「十分でも寝ると違うから」
副部長と書記が言うのだった。
「だからね、いいわね」
「ほんの少しでもね」
「寝るべきですか」
「少しでも」
「そうよ、いいわね」
「身体の為にね」
是非そうしろというのだ。
「人間休むことも必要よ」
「ずっと動いているとかえって駄目だからね」
「だからいいわね」
「ちょっとでもね」
「まあ休むのならね」
部長も明るく言う。
「徹底的に休まないとね」
「だったらあんたもね」
「休みなさいよ」
副部長と書記は部長に彼女の左右から話した。小柄な部長を囲む形になっている。
「まあ寝たら深いけれどね、あんた」
「ぐっすりだから」
「そうよ、寝るのならぐっすりよ」
そうだと話してそしてだった、副部長と書記は話した。
「いいわね、それじゃあ」
「二人で」
こう話してだった、そのうえで。
軽音楽部は休むことも念頭に置いてそうして今日も頑張るのだった、琴乃達もそ
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