第百一話
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第百一話 八百屋
結局華奈子と美奈子は商店街に行くことになった、そしてそこでまずは野菜を買うことにした。何故八百屋が先かというと。
「お魚選ぶのに時間をかけたいからね」
「そうよね、何を入れるかね」
「けれどお野菜はもう決まってるから」
「カレーに入れるお野菜はね」
「そう、だからね」
それでだとだ、美奈子は華奈子に話した。商店街に向かう道を二人で歩きながら。
「まずはそっちに行こうと思うのよ」
「人参と玉葱とね」
「あとジャガイモね」
この三つがまず挙げられる。
「後は」
「他に入れるの?」
「そう、何がいいかしら」
「そうね、大蒜とか?」
少し考えてだ、華奈子は美奈子にこの野菜を出した。
「それかしら」
「大蒜ね」
「カレーにも入れるわよね」
「時々ね」
「だからどうかって思ったけれど」
「ううん、匂いがあるから」
「カレーの中で匂い消えない?」
大蒜独特のその匂いもとだ、華奈子は美奈子にこう返した。
「あれも」
「どうかしらね」
「難しいかしら」
「ええ、ちょっとね」
「ちょっとなの」
「お口の匂いがね」
美奈子が気にしているのはこのことだった、大蒜は口臭にも影響することは二人もよく知っていることだ。
「だからね」
「じゃあ大蒜は止めね」
「その方がいいかしら」
美奈子はこう言うのだった。
「だからやっぱり」
「人参と玉葱、ジャガイモね」
「この三つだけにしようかしら」
こう言うのだった、華奈子に。
「どうかしら」
「そうね、それがいいわね」
「じゃあお野菜はこの三つね」
「そうするべきね」
「ただ。シーフードの味を殺さない為に」
その食感もだ、シーフードカレーだからシーフードを生かすというのだ。
「お野菜は細かく刻もうね」
「そうね、カレーの中に溶ける位にね」
華奈子も美奈子のこの言葉に頷いた、このことについても。
そのうえで二人でまずは八百屋に行って野菜を買うことにした、カレーに野菜はまさに不可欠のものだからこそ。
第百一話 完
2014・1・24
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