暁 〜小説投稿サイト〜
いつか必ず、かめはめ波を撃つことを夢見て
第08話 挑戦!カリン塔
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 アパは、聖地カリンを守る先住民族だ。原作でのボラやウパのご先祖様だろうか、インディアンによく似た格好をしている。年は20代ぐらいだろうか、身長も178cmあるナシゴよりも少し低いぐらいだった。見た目も好青年で好感が持てるような容姿をしている。
 ナシゴはアパに、格闘家としてカリン塔を訪ねたことを話した。アパとしては、今まで守るように言い伝えられてきた聖地カリンに人がやって来るなんて思いもしなかったので、最初は警戒していたがナシゴの話を聞いて警戒を解いた。

「それじゃあ、本当にこの塔を登るつもりですか?」
 アパが塔のてっぺんを見ようと目を凝らすが、どうやっても一番上まで見えないカリン塔を見て言う。
「あぁ、この塔の上にいるカリン様という方に師事するために登ろうと思っている」
 ナシゴは、身につけていた重りを一つずつ丁寧に外しながら言った。亀仙流を真似た、重りによる修行。だんだんと負荷を上げていき、今は全身に200kgの重りを身につけている。重りを外すのは、15年ぶりで、身体の奥底から湧き出る開放感を感じ取り、修行の成果を実感した。
「すまないが、この重りを預かってくれないか?」
 ナシゴは、一度重りなしの状態で登りきり、その後降りてきて次は重りありの場合で登ってみようと計画した。
「わかりました、っと、これとんでもなく重いですよ! こんなものを、よく身につけていましたね」
 ナシゴから受け取った重りを受け取り損ねて地面に落とすアパ。改めて持とうとすると、重すぎて何とか抱えることが精一杯なぐらい重い。

「とにかく、頑張って登り切ってください! そして仙人様に会ってくださいね」
 アパが応援をしてくれる。その声援を背中に受けながら、ナシゴは塔を登り始めた。
「がんばってくださ〜い」
 登り始めても、いつまでも声援を送ってくれるアパ。ありがたいと感じながら、片手を上げてその声援に答える。
10分もするとアパの目には、ナシゴの姿が見えなくなった。

 ナシゴは考える。孫悟空でも最初は登るのに1日掛かったカリン塔。自分に登り切ることが出来るだろうか。しかし、この試練を乗り越えなければ、カリン様に師事して、さらなる強さを手に入れることができないと。そして、かめはめ波を撃つためには、その試練を乗り越えなければならないと。

 塔には模様? があり、取っ掛かりがたくさんあるので、手や足を引っ掛けるのは意外に楽にできる。

登る、登る、登る。

 まだまだ体力に余裕はあるが、精神的にくるものがある。どのぐらいの高さがあるのかどうか、最後まで体力が持つのかどうか。その全長が分からないので、体力配分はかなり重要になってくる。

「まだ、てっぺんまでは遠いのかな」

 落ちれば、助かりそうにないところまで登ってきた。見れ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ