DAO:ジ・アリス・レプリカ〜神々の饗宴〜
第十六話
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とりどりのエフェクトライトが、あたり一面に飛び散る。
セモンは刀ソードスキルを発動させようとし、ハクアの方を見る。このまま攻撃を続けていけば、押し切れる――――
しかし、ハクアの左手がひらめいたとき、戦況が動く。そこに握られていたのは、光の矢―――ではなく、槍だった。
「なに!?」
「驚きましたか?《光の矢作成》は、こんなこともできるんですよ」
ふふっ、とほほ笑み、ハクアが槍を突き出してくる。その表面に宿る、淡い光――――ソードスキル。さらにそれは、逆巻く波の様な波動を纏っていた。
「嘘だろ……」
思わずつぶやいてしまう。光の矢改め光の槍は、ソードスキルを使用できる。しかもそれは、通常のソードスキル……いわば《SAO版》ではなく、ベンチャー企業《ユーミル》のリメイクした、《ALO版》ソードスキルなのだ。そして、ALO版ソードスキルには、《属性攻撃》という追加効果が付与されている――――
そして概して、そう言った攻撃は同じ属性攻撃でないと防御できない。現在、セモンの刀はどのソードスキルのモーションにもつなげることができない持ち方――――剣の腹を相手側に見せた形で握られている。先ほど発動させようとしたソードスキルは、自分の方に刀身を向ける必要がある。その技の途中で、発動を中止したため、こんな中途半端な持ち方となってしまった――――
「かはっ……」
ALO専用槍ソードスキル、《オーシャンサイクロン》が、セモンを穿つ。吹き飛ばされたセモンを、さらにハクアの矢――――やはり弓矢用ALOソードスキル、《エクスプロード・アロー》が、爆炎を纏いながら襲う。ボールの様にバウンドしながら、セモンは地面に転がった。
「もう終わりですか?」
ハクアが失望した様に言う。いや、とセモンは心の中で呟く。まだあきらめない。諦めたら終わりだ。いつしか、これが模擬戦であるなどと言うことは、きれいさっぱりセモンの頭から抜け落ちていた。
戦況は最悪だ。相手には遠中近共用の攻撃方法がある。対するこちらには、刀だけ。《神話剣》は無い。今使えるのは、SAO時代、そしてALOで培った、曲刀カテゴリ、加えて刀用ソードスキルだけ――――
どうする、どうする、と考える。この戦況を、どうすれば覆せる――――
「……いや」
もう一度、心の中で呟き、首を振る。考えても仕方ない。そもそも、セモンは考えるのが苦手なのだ。
自分には、ハザード/秋也の様に、莫大な知識や、計算力、冷静な判断力は無い。シャノン/陰斗の様な、奇想天外な発想は出来ないし、謀略も不得意だ。ゲイザーの様なテクニックも無い。コハク/琥珀の様な、強い精神力や高いセンスも持たない。
代わりに、自分にはパワー
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