SAO編
序章 はじまりの街にて
8.特訓開始、その前に
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と叩いた。
「……」
――もしかして……。
俺はNPCの真似をしてカウンターを叩く。
そうすると、俺の目の前に店の商品リストのウィンドウが現れる。
「…………」
つまりコレを見て買えと、そうこのNPCは言っている、もとい示しているのか。
――随分ものぐさなNPCもいたものだな。
顔をしかめてそう思いつつも、俺は商品リストを確認する。
目当てである回復ポーションはすぐに見つけることはできた。リストの一番上にあるのだから、どれほど需要があるのかも分かるというものだ。
俺は回復ポーションの説明を見た。
《回復ポーション》:Fランク HPを毎秒5ポイント回復。効果は六十秒間。金額30コル。
――毎秒5ポイントで六十秒、ということは最大で300ポイントの回復か。
確か今の俺のHPが342ポイント。これ一瓶では全快にはならないのか。いや、そこまで減らさなければいいだけの話だな。
む、再使用までの《クールタイム》というものもあるのか。このポーションは一回使用すると、三分間のクールタイムを置かないと再使用が出来ない、ということか。
だが、これは今は気にする必要はないな。何本も連続で使用することが現状であるとも思えない。
数は一応全員に一つずつとして四つ、120コルか。
代金はとりあえず俺が出しておこう。……何というか、流石にこういうものは自分で出させたほうがいいのかもしれないが、こちらから切り出すのが難しい。
こういうとき、あまり他人と話をしていなかったことが悔やまれる。SAOに対話スキルとかあっただろうか。
いやしかし、今は俺はこの三人の師匠役だ。単なる見栄かもしれんが、言われるまでは黙っておくことにしよう。
俺は小さく溜め息を吐きながら、購入ボタンを押そうとした。
「……む」
押そうとした購入ボタンのすぐ横に売却ボタンを見つけた。
そのことで、昨日倒したモンスターから手に入れたアイテムのことを思い出す。
モンスターが落とすアイテムは、一部を除いてほとんどは何かの生産に使えるらしい。しかし、レベルが低いうちは扱えるスキルも少ないし、熟練度も高くないのでほとんど必要無いという。
故に、基本低レベルではモンスターから得たアイテムは売ってお金にするのだと二木は言っていた。
俺は回復ポーションを買う前に、売却ボタンを押した。
手元に別ウィンドウが現れ、そこには俺の所持アイテムの一覧が書かれていた。
昨日の戦利品《フレンジーボアの革》×5、《フレンジーボアの牙》×2、《フレンジーボアの肉》×2、《メドウワームの体液》×3。
俺はそれら全てを選択し売却した後、回復ポーションを四つ買った。
――所持残金は、314コルか。
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