暁 〜小説投稿サイト〜
SAO 〜冷厳なる槍使い〜
SAO編
序章  はじまりの街にて
6.矛盾
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いるのか。危ないときはルネリーが守って、雰囲気が暗いときはチマが騒いで……。この三人は良い関係を築いているようだな。

 そんなこと思いながら、俺は口を開く。

「……一応、そこら辺にいるこの酒場のNPCに言えば、代金を払うことは出来る。もしくは、ここから外に出るか、または二階に上がると自動的に所持金から代金が引かれる。この場合は一つのテーブルにいる人数で均等に割り勘されて引かれるな」

 無論、お金が足りないと犯罪として見なされるのは他の店と変わらないが。

「へー、そうだったんですか〜」
「……一応、マニュアルに書いてあることは俺にも解る。書いていなかったことは解らないが……」
「いや、それだけでも十分すごいッスよ! わたしらなんて何も知らないッス!」
「ねー」
「ね〜」
「自慢気に言うことじゃないよぅ。二人とも……」

 顔を見合わせて頷き合っているルネリーとチマ、それを見て何故か自分が恥ずかしがっているレイアだった。





 料理を食べ終えて一休みをしている途中、俺はずっと考えていたことを言おう思い、三人に話しかけた。

「……三人とも、話しておきたいことがある」
「はい?」
「なんスか?」
「なんでしょう?」

 もうすっかり、最初に会った時のような怯えた雰囲気は三人には見られない。
 それは良いことなのだろうか。それとも……。

「……お前たちは、これからどうする気だ?」
「え……と、それは……」

 ルネリーが口ごもっていると、普段とは違った雰囲気をさせたレイアが口を開いた。

「……それは、これからも戦う意思があるのか、と訊いているのですか?」
「……ああ、そうだ」

 三人とも、先ほどのことで戦いが自分たちには無理だと感じたのではないだろうか。
 特に一人だけ戦っていなかったレイアは、尚の事それを実感したのではないか。
 俺は、意識して厳しい口調で言った。

「……初めて会ったときに俺は言ったな。戦うこと決意した者を止める権利は誰にも無いと。今から言うことはそれに矛盾することだ。だが、言っておかなければならないとも思う」

 一度、深呼吸をしてから、俺は三人を見て言った。

「……お前たちに――戦いは無理だ」
「……っ」

 俺の言葉に、三人が顔を強張らせて息を呑む。

「先ほどのことで解っただろう。お前たちが相手にしていたあのモンスター、《フレンジー・ボア》と言ったか。あれはレベル1のモンスターだった。……三人で戦って一匹すら倒せないのでは、この先のモンスターなんて到底無理な話だ」
「あっ、あれは……私のせいで……っ」

 レイアが声を上げるが、それを遮って俺は言った。

「……確かにレイア、おまえを守っていたせいでルネリ
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