暁 〜小説投稿サイト〜
SAO 〜冷厳なる槍使い〜
SAO編
序章  はじまりの街にて
6.矛盾
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ね?」
「んー、分からないけど……。あ、もしかしたら……ここって太らないで食べ放題!?」
「おお! そうかもッス!」
「もう……二人とも、ほどほどにね」
「…………」

 ――何でこの少女たちは、俺と同じテーブルに座っているのだろうか……。

 一応、こちらは気を利かせて一人で夕食を取ろうと思ったのだが。
 他にも空いているテーブルはいくつかあるのだが……しかし、それを尋ねるのは何故か躊躇われた。

「へぇ〜、このメニューちゃんと日本語訳も書いてあるよ」
「ほんとッスね〜。でもこの《グエタラムガンヌの蒸し焼き》って……何なんスかね」
「……他にも材料不明な料理がたくさんある、ね」
「食べてみないと分からない……ロシアンルーレットみたいだねっ」

 先ほどの街の外での出来事が無かったことのように、三人は興味津々にそのメニューを見ていた。
 俺は溜息を呑み込みながら、メニューが空くのを待った。





 そうして俺を含め、四人ともが注文をNPCの給仕の女性に言って、俺たちは料理を待っていた。
 今、俺たちは酒場の端の丸テーブルに、俺、金髪少女、銀髪少女、茶髪少女の順に時計回りに座っている。
 注文をしてから無言にしていた俺に、銀髪の少女が恐る恐ると口を開いた。

「あ、あの。すみません……」
「……何だ?」
「えと、一応自己紹介をさせてもらってもいいでしょうか?」

 ――ふむ、自己紹介……か。

 あまり他人と言葉を交わすことの無い俺だ。自己紹介なんて思いもつかなかった。

「……ああ、そうだな。そういえば、お互い名前も知らなかったか」
「は、はい」
「あっ……そうだよね。なんで気付かなかったんだろう」
「いやー、さっきはそれどころじゃなかったッスからね〜」

 銀髪の少女の提案に頷く俺たち。
 俺の中では髪の色で区別出来ていたので、特に名前は必要ないと思っていたのかもしれない。
 しかし、こうなってしまったからにはキチンと自己紹介はするべきだろう。

 ――ん? 何か違和感が……?

 一瞬疑問符が浮かんだが、気にはしなかった。
 俺は少女たちを見た。三人とも俺よりは幼く見える。
 同い年ということはあっても、年上ということは無いだろう。ならば年上として初めに自己紹介したほうがいいだろうか。
 そう思い、俺は三人に言った。

「……では、俺から言おう。……俺の名は東雲蓮夜、中学三年生だ。このSAOへは友人の誘いで――」
「ちょ、ちょ、ちょ〜〜〜つ、すと――――っぷッス〜〜〜〜〜〜!!!」
「……? 何だ?」

 いきなり茶髪の少女が割り込んできた。

「いや、え? えぇ? この自己紹介って、リアルの名前を言うんスか!?」

 ――む、そうい
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