番外編私とアイツと大激走
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迂回する必要がある』
久保くんから来た連絡。目の前にはたしかに川があるが道がない。
「重心後ろ!!」
笹本くんからの指示、私はいわれたとうり重心を後ろにする。そして笹本くんはその速度を落とさず車止めに突っ込む。衝撃の後自転車は空を飛んでいた。そしてもう一度起きた衝撃の後自転車は再び走り出していた。そしてしばらく走ると今度は、行き止まり。そこを笹本くんはなんのためらいもなく走る。塀の上を
「ちょっと?!ここ道じゃないよ!!」
「何かが通ればそこは道だ」
少しの間塀を走った後、なんの障害もなくちゃんとした道を走っていた。
『………優子電車が今多々良駅を発車した』
霧島さんからの連絡。そして線路と道路が合流したときだ。私達の横を走る目的の電車がいた。
「行くぞ!!振り落とされんなよ!!」
ここからは直線勝負、どれだけ霜月駅までに電車と距離を縮めているかによって決まる。私は笹本くんを強く抱き締めて振り落とされないように踏ん張る。そして笹本くんもこぐペダルに力を入れる。一気に加速する自転車、あまりの早さに目を開けてられない。なんとか我慢して目を開けると、何台ものパトカーがこの道路を封鎖していた。
「あのババァ、間に合ったか」
「笹本くんこれって………」
「学園長だ今回の件で死人が出たら学園の評判が下がるって脅したら警察にてを回してこの道路を封鎖した。」
信号の障害もなく直線を走り続ける自転車。各駅停車の電車と違いノンストップで走り続けた自転車は予定よりも早く霜月駅にたどり着いた。笹本くんは警察の人と話があるため私は一人でホームに向かう。駅員に事情を話しホームで電車を待つそして電車が到着。電車のなかに入る前に金江が出てきた。
「優子!!どうしたの!!」
「ごめん昨日のことを謝りたくて……ごめんなさい!!」
「別に気にしてないよ………それより最後に優子に会えて嬉しかったよありがとう」
思い出話や別れの言葉を話した後、自転車置き場に向かう。するとそこには笹本くんと警察の人とがいた。
「どうだった優子?」
「なんとか謝れたよ」
「ならよかったじゃあ帰って補習受けようぜ共犯者と共に」
そう言って私のはずしたイヤホンを渡してくる。それを耳につけると……
『今回の件だが普通は全員停学とするのだがニュースで友情のために爆走した高校生、その思いが警察、皆を動かした。なんてほうどうされたからな今回は特別に一ヶ月間の補習とする』
西村先生の処分通知の声。
そして私達は帰るためにパトカーに乗る。
「そういえば何で笹本君は私のためにこんなことしたの?」
私のその疑問に笹本君は笑いながら答えた。
「さぁ何でだろうな」
その後から私は笹本君のことを思うたびになぜか心臓がドキドキしていた。これが恋って気づいたのはそれから半年後のことだった。
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