暁 〜小説投稿サイト〜
IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第294話】
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
――洗面所――


 時間も遅いということもあり、とりあえず話し合いは終わり、一夏は楯無さんに言われるがまま篠ノ之を部屋へと送り届けに行った。

 そんな俺は、寝る前の歯磨きをしていて嗽をしていると――。


「ヒルトくーん」


 俺を呼ぶ楯無さんの声が聞こえ、一旦嗽を止めて洗面所を出る。


「はいはーい。 何か分からな――――ぅおいッ!?」


 余りにびっくりして声をあげる俺。

 ベッドの上に寝転んでいた楯無さんがパタパタと足を泳がせているのだが、格好がまさかの下着姿にワイシャツのみというこれから居候する部屋にはあるまじき格好をしていたからだ。

 さっきの水着の時も見たが、引き締まったお尻とそれを覆う薄紫の下着が露出していた。

 下半身に血液が集中するのを感じた俺は、慌てて洗面所へと引きこもる。

 あ、あの人は一体俺に何をしたいというんだ……。

 こめかみを押さえてると、洗面所に退避した俺を追ってやって来たのか――。


「あれー? どうしたの、ヒルト君?」

「な、何がどうしたのじゃないでしょうに! 服を着てから呼んでください!」


 ドアにもたれ掛かりながら言ってると――。


「えー。 美冬ちゃんだって下着姿で貴方の部屋をうろうろしてたって訊いてるわよー?」

「み、美冬は美冬だ! い、今さら美冬の下着を見たからって……」


 そう言ってフラッシュバックされる美冬の下着姿に、またも下半身に血液が集中し始める。

 ……てか、妹の下着姿で突起したらもう美冬の顔見れなくなる……!


「と、とにかく何かしら寝間着を着てください!」

「えー?」


 そんな声と共に、洗面所のドアノブを回す音が聞こえる。

 咄嗟に鍵をかけたお陰で助かった――。


「……ドアが開かない」


 もの悲しそうな声がドア向こうから聞こえてくる。


「そ、そりゃ、鍵をかけましたからね」

「……ヒルト君とお姉さんの間に立ちはだかる障害物――洗面所のドアね。 ……壊しちゃおうかしら……」


 そんな楯無さんの言葉に、背筋が寒く感じる――というのも、備品を潰せば基本部屋主の責任となり、反省文の提出やら何やらでえらい目に合う。

 壊されては敵わないので、仕方無く洗面所の鍵を開けると――。


「あはっ♪ 開いた開いた♪」


 無邪気な声と共に開かれたドアの先に居たのは、やはりワイシャツ姿の楯無さんで――。


「……くっ、思春期の男子をからかって楽しいですか……?」

「あは♪ ヒルト君だけよ? 織斑君からかっても楽しくないもーん。 それよりさ、お姉さんにマッサージしてくれないかな?」


[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ