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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos16彼らもまた主が為に決意する〜Auswahl der Evolution〜
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。もし万が一にも完成した場合、ジュエルシード暴走クラスの次元災害が引き起こされるだろう」

『『『『『っ!!』』』』』

なのは達が息を呑んだのが判った。わたしも資料を見たけど、11年前、22年前、29年前、37年前、管理局の捜査資料で一番古い42年前も、それは酷いことになった。特に11年前。クロノやリンディ艦長にとってとても辛い結末になってしまっていて。コレをなのは達に伝えるかどうかをクロノに訊いてみたんだけど。

――下手に気を揉ませるような言動はしない方が良い。彼女たちはまだ、僕らの日常・彼女らの非日常(こちら)側じゃないんだ。いつでも離れられるよう、退路を残しておかないといけない――

わたし達にとって荒事は日常だけど、なのは達にとってはまだ非日常の域だ。“闇の書”の主たちへの同情やクロノ達の抱く悲しい因縁の板挟みになって苦しまないように。クロノのなりの気遣いだ。

「闇の書はね、完成前・完成後、そのどちらでも破壊特化なの。破壊以外に闇の書が使われたって話は残ってないわけ」

「それ以前に闇の書は制御が不可能とされている。さらに、だ。完成したらしたで自滅の一途を辿る。しかも周囲に散々破壊をもたらしながらだ。どれだけ危険な代物か、判るというものだろ?」

クロノが厳粛に告げる。なのは達は無言。管理局に残された情報とランサーの語った動機、そして自分たちが抱いたランサーの話が事実だという直感、その3つの感情で言葉が無いみたい。

「フェイト、なのは、アリサ、すずか。君たちは闇の書捜索を手伝いたいと僕たちに申し出た。正直、君たちの戦力を当てにした。だが迷いがあるのならここで引いてくれ」

少しの沈黙。なのは達がどんな答えを出したとしてもわたしはいい。一緒に戦えたら、って思うけどやっぱりなのは達の身の安全が第一だ。

『私はこのまま手伝う。負けたままで終われないって前は言ったけど、それは変わらないし。クロノの話を聴いて、あの騎士たちが本当は何を目指しているのかも知りたくなった』

『私も手伝う気持ちは変わってないよ。フェイトちゃんも言ったけど、ランサーさん達とちゃんとお話しして、あの人たちの事を知りたい』

『あたしもよ』

『私も』

なのは達の決意は変わらなかった。それどころかさらに強くなってる。なのは達もそうなんだよね、誰かの為に、って。自分たちが持ってる力に溺れることなく、それを役立てようとするその思い。だからわたしはみんなのことが大好きだっ。

『本当にいいの、なのはさん、アリサさん、すずかさん。あなた達はやっぱり民間の子たちだから・・・。フェイトさんも。嘱託とは言えまだ子供だし』

これまで静かに話を聴いていたリンディ艦長がなのは達に確認した。それは管理局員としてじゃなく、まるでお母
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