二学期
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無が頷くと、
「こんな風に生徒会の仕事にも若干の支障が出ててね」
「それでアレってことですか……」
「そゆことー」
楯無はにっこりと笑顔を浮かべたままだが、楯無には妙な威圧感があった。
「勿論ただってことではないわ。交換条件として今日から学園祭まで鍛えてあげようと思ってね。ISもそうだし生身の方もね」
「遠慮しときます」
「あらら即答。けどいいじゃない、こーんな可愛いおねーさんに手取り足取り鍛えてもらえるんだから」
ウィンクをしながら楯無は言うが、一夏は少し引き気味だ。すると、響が小さく呟いた。
「……自分のこと普通可愛いとはいわねぇよなぁ……」
「何か言ったかしら響ちゃん?」
「いや何も? 空耳だろ」
平然とした様子で楯無の問いに返した響は相変わらずだらりとしたままだ。一夏はそれに少し驚きつつも紅茶を啜った。
「この紅茶本当にうまいですね」
「でしょう? 虚ちゃんの入れる紅茶は絶品なんだから。どうせならその調子で私の指導も受けてくれと欲しいな」
首を傾けながら楯無は言うものの、一夏は首を横に振ると、
「いや、だからそれはいいですって。大体なんで俺に指導なんか」
「それは簡単でしょ。君が弱いからだよ。生身でもそうだけど、ISを使ってもとてもじゃないけど強いとはいえないし」
一夏に対し、一切の遠慮もなくさらりと言い放った楯無だが、一夏はあまりにも唐突に言われてしまったからなのかキョトンとしたままだ。
しかし、そこで響が大きく吹き出した。
「クッ……ハハハ!! そうだな、確かに一夏お前はよえーわ。言っちゃ悪いが白式がなくちゃこの学校で最弱なんじゃねーの?」
腹を抱えて笑う響に一夏は怒りがこみ上げてきたのかムッとした。
「そんなに弱くないだろ! 確かに少しは弱いかもしれないけど――――」
「心は弱くないって? 馬鹿だねぇ、心がいくら強くたって体が強くなくっちゃ弱いんだよバーカ。それにラウラと戦った時だってお前打鉄に乗ってた箒と五分だったじゃねぇか」
「それは……」
痛いところを突かれてしまったのか、一夏はそこで押し黙った。すると、楯無が響を嗜めるように言った。
「こらこら響ちゃん。あんまりいじめちゃダメよ。確かに織斑くん滅茶苦茶弱いけどだからこそ、私が少しでもマシになるようにしてあげようとしてるのに」
「お前もフォローになってねぇけどな」
「あ、バレた?」
響のツッコミに対し、楯無は可愛らしく笑うものの、一夏はついに痺れを切らしたのか立ち上がると、響と楯無の方を向き。
「わかりました。じゃあ勝負しましょう」
「いいけど、気が変わっちゃった。一夏くんの相手は響ちゃん
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