第13話 死亡確率99.9%!? 男は最後まで諦めず走り続ける生き物也
[1/17]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
番町内に幾つ公園があるのか? そんな事など今更数える気などないのだが、とにかく今回の話の冒頭は番町内にあるとある公園から始まる。
現在、轟番はその公園の中に居た。彼の回りでは柄の悪い不良が総勢でも10人位集まって来ている。
どいつもこいつも良い面構えをしながら番の事を睨みつけてきている。
これだけ言えば分かると思うのだが、今回番がこの公園にやってきたのはこの不良達が呼んだのは明白の事だったりする。
「俺を呼んだのはてめぇらか?」
「おうよ、てめぇがこの町の番長だってのは知ってるぜ」
「てめぇをぶちのめしてこの町を制覇してやらぁ!」
等などと勝手気ままな事を抜かしまくる不良達。こいつら、別の町から来た奴らだな。俺の事を知っている奴なら10人程度で喧嘩を挑む筈がない。
余程喧嘩に自信の有る奴でない限りそんな馬鹿げた事はしない。
では、こいつらは自信があるか? と聞かれれば迷わずNOと答える。こいつらは表面上は粋がっているだけで実際は大した事ない連中の集まりだ。
今回の喧嘩は至極詰まらない物になるのだと予想し、番は激しく落胆した思いを悟られないように一息吐いた。
「雑魚と喧嘩する気はねぇ。見逃してやるからとっとと失せろ」
「んだとてめぇ!」
「お前等と喧嘩するだけ時間の無駄なんだよ。それとも……一辺病院のベットでミイラ男になんねぇと気が済まねぇって口か?」
腕を鳴らしながら鋭い眼光で不良達を睨みつけて見せた。この一連の動作で肝の小さい奴なら間違いなく尻尾を巻いて逃げる。この不良達はそんな事はしなかったが、下半身が震えているのが見える。
やはり見せかけだけの連中だったか。
こんな雑魚と喧嘩した所で時間と体力の無駄にしかならない。さっさと終わらせた方が節約に繋がるのだ。
それはもう色々と―――
「へへっ、これを見ても俺達が雑魚って言えるのかよ?」
そう言って一番先頭の不良が懐から取り出したのは鈍く光る物。即ちナイフの類だった。他の不良達もそれぞれ鉄パイプだとか角材だとか、とにかくそう言った類の得物を持ってこちらを睨んでいた。
「ちっ、肝っ玉も小さい奴らはやる事も小さいんだな」
「あぁん?」
「そんなもん持ってきた位で俺に勝てるって思い上がってる時点で腰抜けなんだよ」
「んだとぉぉ!」
遂に不良達の怒りが頂点に達した。それに比べて、番は偉く落ち着いている。こいつら相手に燃え上がる要素など欠片もない。
雑魚との喧嘩ほどつまらなく空しい事はないのだから。
「さっさと掛かって来い。一人一人は面倒だ。纏めてミイラ男にして病院のベットに寝かしつけてやるよ」
「抜かしやがれ! だったら俺達がてめぇを棺桶にぶち込んでやらぁ!」
互いの啖呵が切り終わった辺りで不良達が向って来た。それぞれの手に得物が
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ