暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
彼女の想い、彼の思い〜I Love You〜
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これからのフェイトやルシル、なのはたち次第だけど、そこは何も心配してない。だってなのは達と一緒なんだから。不幸になる方がおかしい。
「それじゃよく聞いて。ルシルをこの世界に留める方法は――」
†††Sideシャルロッテ⇒フェイト†††
シャルから聴いて、ルシルが居る隊舎の庭先に向かうためにロビーに居る。たとえ聴かなくても、私もルシルがどこに居るのか判ってた。ルシルがいつも読書する庭先のとある場所。その場所は私も気に入っているから。
「ルシル・・・」
シャルが教えてくれた。ルシルの隠していた事実。この世界にルシルを留める方法も。あとは私がルシルにこの世界に残りたいと思わせるだけ。
「フェイトママ・・・」
「うん。大丈夫、任せて」
ロビーでヴィヴィオやなのは達と一度別れる。それにしても、まさかヴィヴィオが私たちの話を立ち聞きしていたなんて思いもしなかった。ルシルとシャルの話の内容のほとんどが解っていないようだったけど、それでもルシルとシャルがいなくなるというのだけは解っていた。
「ルシル」
ルシルと出会って10年。いろんなことがあったね。1つ1つ楽しかった出来事を、今でもハッキリと思い出せるよ。
「・・・少し、いいかな? ルシル」
木に背を預けて座っていたルシルに声を掛ける。ルシルは何も答えない。でも諦めない。そもそも諦めるなんて選択肢は私の、私たちの辞書に存在しない。ルシルの反対側に回って、木に背を預けて座り込む。お互いの顔が見えることのない逆位置だ。
「暖かいね。もう春だからかな」
「・・・何の用だ。もうじき消える存在に、何かあるのか?」
ルシルの突き放すような冷たい声。でもそれは嘘。私がどれだけルシルの側で、ルシルの声を聞いていたのか判らない? どれだけ必死にルシルの側にいようとしたのか、ルシルはやっぱり判らない?
「ルシルは消えないよ絶対に。私が居るから」
「その自信・・・。あの馬鹿。話したのか、私の隠していた真実を・・・?」
「うん・・・。シャルから聴いたよ、ルシルの事」
どこからどこまでと言わずともルシルは察したみたいで「そうか。知ったんだな、私が死んでいないと」って溜息を吐いた。
「うん。ルシルはこことは別の次元世界で今も生きてるって。時間が凍結された封印の中で、6千年以上も前と全く変わらない状態で眠ってるって。ルシルがこの世界に残れる方法が在ることも聴いた」
今も生きるルシルだからこそ残れる裏技・・・ってシャルは言ってた。シャルのようにもう死んだ人では出来ないということだ。本当ならシャルも残って、これからもずっと一緒に生きていきたかったけど・・・。そんな都合のいい奇跡はなかった。
「私は・・・残らない。残れない」
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