暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
彼女の想い、彼の思い〜I Love You〜
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死などで死ぬことも出来ない。

「ルシルさんの取引内容って・・・」

「エグリゴリに掛けられた呪いを解いて人間に戻ること。それには堕天使ガーデンベルグを破壊しないといけない。そのための手段として、ルシルは仕方がなくテスタメントになったの。それまではルシルは何だってする。神意の玉座や界律に言われるがまま、ずっと」

エリオに答える。それを聞いたフェイトの表情が変わる。

「じゃあそのエグリゴリを倒せば、ルシルは消えなくてもいいのか?」

「そ、そうなの!?」

クロノの言葉にフェイトが身を乗り出して聞いてきた。

「確かにエグリゴリを斃して呪いを解けば、ルシルは神意の玉座から解放されて人間に戻れる。それが私たちの生きた世界なら、ね」

「・・・え?」

「並行世界――パラレルワールドって知ってる?」

「それってIfの世界のことだよね。例えば、コインを投げたとして表の世界もあれば裏だった世界もあるっていう・・・」

目を丸くしたフェイトはもちろん、なのは達にも尋ねる。私の質問に真っ先に答えたのはユーノだ。さすがは学者。判りやすい例えをありがとう。

「ルシル達アンスールがエグリゴリによって全滅した世界は、いま私とルシルの居るこの次元世界じゃないの。並行世界の1つ。いま私たちが居る次元世界のアンスールは、ヴァナヘイムもろともラグナロクと一緒に滅んだ。だから、この次元世界にエグリゴリは存在してないの」

「それってつまりは・・・」

「エグリゴリの居ないこの世界ではルシルを解放することが出来ない」

「・・・そん・・・な・・・」

フェイトが絶望から座り込んだ。本当にルシルのことを想ってくれているんだ。それなのにあの馬鹿は。もっと素直になれば良いのに、バカバカバカバカバカ。

「ねぇ、フェイト。フェイトはルシルに残ってもらいたい?」

「え? あ、えっと・・・その・・・・うん」

くそぉ、頬を赤く染めて可愛いな。さっきまで抱いていた暗い想いが晴れていくよう。

「そっか。じゃあ教えてあげる。ルシルをこの世界に残す方法はある」

みんなの視線が一気に集まる。

「じ、じゃあシャルちゃんも残れるの!?」

「・・・なのは・・・。ごめん、私は残れない。私はもう本当に死んでいるから。残れるのは、今も生きているルシルだけなんだ」

「あ・・・。そっか・・・」

私が残れないことに落ち込んでくれるなのは。ありがとう、なのは。嬉しいよ。すごく、本当に嬉しい。

「ごめんね、なのは」

「うん・・・」

「・・・フェイト、ルシルを残す方法は教える。あとは、あなたがルシルをこの世界に残ろうと思えるように説得するだけ。今のルシルは残る意思がほとんどない。あったとしても、残ろ
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