暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
彼女の想い、彼の思い〜I Love You〜
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て、どうやってテスタメントになった?」

「ああ。それは私も気になった。奴の・・・」

シグナムがフェイトへと一度視線を向けた。ヴィータの疑問を耳にしたフェイトが顔を上げて、シグナムと視線が合う。シグナムは少し言い淀んで、でも続けた。

「・・・奴の最期は見た」

それを聞いたフェイトの目からまた涙が零れる。シグナムはそれを心配していたのだろうけど、それでも話を続けた。

「しかしお前のようにテスタメントになった理由が判らない。そこだけが省かれている。セインテストは一体、何を隠している?」

「あたしもシグナムと同じだ。いきなりテスタメントになった、ってことはないんだろ? セインテストはどうやってテスタメントになったんだよ? お前のように取引したんじゃないのか?」

「その取引内容が、セインテストの隠したい事なのかどうか・・・だな」

シグナムとヴィータ、そして締めたザフィーラは鋭い。着眼点が良い。さすがは歴戦の騎士。冷静に見ていたからこそ気付ける、ルシルの終わりの記憶の違和感。私は見せた。私が“界律の守護神テスタメント”になったその刻を。けどルシルは違う。そこを、シグナム達をおかしく思ったんだろう。

「さすがだね。シグナム、ヴィータ、ザフィーラ。もしかして他にも気付いた子いる?」

手を上げたのはクロノだ。あー、やっぱりクロノもすごいよ。なのは達も、シグナム達から聞いてようやくルシルの終わりに疑問を持ったようだ。

「確かにシグナム達の言う通り、ルシルはわざとあの記憶の続きを隠した」

「どうして・・・なんだい?」

「それは・・・、それはルシルが・・・」

言うよ、ルシル。フェイトの想いを叶えてあげたいから。そしてルシル、あなたにも幸せになってほしいから。

「ルシルは死んでない。今も生きた人間だから」

沈黙が流れる。

「ル、ルシル君が死んでないって・・・どういうことなん・・・?」

みんなが息を飲む中、はやてが神妙な面持ちで聞いてきた。フェイトも顔を上げて話の続きを待っているようで、私を真っ直ぐ見詰めて次の言葉を待ってる。

「ルシルの魔術で堕天使――エグリゴリは撤退。その後に、アースガルドから助けが来たの。ルシルの使い魔フェンリル。あの子、界律から存在そのものに制限を掛けられているのに、主のルシルを救うために命を懸けて来た」

ルシルを護るために、自分が死ぬかもしれないのに来たフェンリル。しかも、その後に時間凍結なんて大魔術を使って、ルシルの肉体を封印した。そうみんなに教えた。不死と不治の呪いの所為で、人間としての生活が出来なくなったと。当然だ。ガーデンベルグの“ユルソーン”でお腹に大穴が開いているのに、不治の呪いの所為で治せない。さらに不死の所為で出血死・ショック
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