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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
遥かに遠き刻の物語 〜ANSUR〜 Y
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殺したようなものだ。こうなることを知りつつ契約(メンタルリンク)したのだから。・・・大戦終結から1年。明日だ。彼女がその生を終えるのは。だが、これから起こることを見ることなく逝けた彼女は、幸せな方なのかもしれない』

場面が変わる。フノスの遺体が納められた棺を、ユグドラシルの霊廟へと運ぶ“アンスール”メンバー。ルシリオンは、なのは達にフノスの死に際を見せなかった。情けなく泣く自分を見られたくなかったからだ。過去ルシリオンの目が赤く腫れている。それだけでなのは達も判った。“アンスール”全員が未だに涙を流すが、過去ルシリオンだけはもう涙を流していなかった。フノスの遺体を霊廟へと納める場面が終わり、さらに場面が変わる。

「ヴァナヘイムが!?」

「はい、お父様。世界監視統制システム(エリスリナ)からの報告です」

そこはユグドラシルの最下層にある“ノルンの泉”。
“戦天使ヴァルキリー”全機を統括するシステム、“アプリコット・ノルン・ウルド。
世界を監視する目を担うシステム、“エリスリナ・ノルン・ヴェルダンディ。
アースガルドやビフレストと他世界を繋ぐ門を創りだすシステム、“リナリア・ノルン・スクルド”。
その“統括三女神ノルニル・システム”が置かれた場所。

今そこで過去ルシリオンと長女アプリコットが話をしていた。大戦終結から8年後、ヴァナヘイムが活動を再開したとの報告を、過去ルシリオンは受けていた。29歳となった過去ルシリオンは(アプリコット)と話を続ける。

「ヴァナヘイムは復興作業を途中で止め、ここアースガルドに攻め込む準備をしているそうなんです」

ヴァナヘイム。アンスール率いる同盟軍が陥落した連合主要世界の1つだ。あれから八8年経った今、ヴァナヘイムは敗戦世界として存在している。“ラグナロク”によってウトガルドとスリュムヘイムは完全滅亡し、ヨツンヘイムは何とか存続している状態。ヴァナヘイムの被害も甚大だったが、他の3世界に比べればマシなものだった。

「それは臣民の意を酌んだものなのか?」

「いえ。現皇帝カトラス・シュープリーム・ヴァナヘイムによる独裁のようです。アースガルドを攻め落とし、その魔道技術を手にして、一気に次元世界を支配するつもりかと」

「なるほど。しかしヴァナヘイムに世界を渡る術はあるのか?」

「申し訳ありません。不明です。ですが、ラグナロクを生き残った世界ですので、あるかと思われます。」

「そうだな。・・・くそ、こっちは復興作業がまだだというのに。エリスリナ! 引き続き、ヴァナヘイムの動向の監視を頼む!!」

過去ルシリオンはアプリコットから視線を外し、泉の中央に浮かぶ巨大なクリスタルに叫ぶ。するとそのクリスタルからフワッと現れた次女エリスリナが「了解です、お父
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