暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
A's〜オリジナル 日常編
53話:翠屋好評営業中
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見ていつもの如く―――

「いらっしゃいま…せ…」
「やっほ〜、門寺君」

できなかった。やってきたのは去年からの付き合いの、カオルと駆紋。どうやら遊びに来たみたいだが……

すかさずチラリ、と横目でキッチンにいる桃子さんを視認する。あぁ…目が、目が輝いてる。なんか企んでる目だ。だから来るなと言っておいたのに……

「お前、今朝メールで来るなと言っておいただろう(ヒソヒソ)」
「えぇ〜、つれないな〜。いいじゃんよ〜。ていうか来るなと言われて来ない方が、人間としてどうよ?」

執事服結構似合うね。と笑みを浮かべながら言うカオル。
そんな事思っているのは絶対お前だけだ。まぁ…来てしまったものはしょうがない。桃子さんもその気だし、今は手数も欲しかったところだ。丁度いい。

「桃子さん、執事服後何着ありますか?」
「ふふ…大丈夫。こんな事もあろうかと、前々から準備してたから♪」

それは何よりなこって。ていうか『こんな事もあろうかと』とか、やっぱ桃子さん怖いわ。

「おい二人共、こっちこっち」
「ん?なんだ門寺」
「何々〜?VIP席?」

そんなものは翠屋(うち)にはない。








「―――…これで、よしっと」

翠屋の奥、着替え室に二人を連れ込み、事情を軽く説明。途中帰ろうとした駆紋を二人がかりで止め、二人には執事服を来てもらった。

「Wao!意外といけてるもんだね、執事服ってのも」
「…なんで…俺が、こんな恰好を…」

さらにカオルには黒く細いフレームのメガネを、駆紋にはメガネをかけない状態で髪をポニーテールのように束ねてもらった。

「俺の忠告を無視して来た貴様らが悪い。というか駆紋、よく来る気になったな」
「フン…」

俺の言葉に対して、そっぽを向く駆紋。つれないね〜。

「それよかさ、門寺君」
「ん?なんだ?」

カオルはというと、着替え室の扉を少しだけ開けた状態で、まるで覗き魔のような形で店内を見ていた。
部屋のテーブルの上にあったコップを手に取り、返事を返してみると、カオルは扉を閉めて何やら真剣な顔つきになってから、口を開いた。

「あの三人の中で誰が一番可愛いと思う?」
「ブゥーーッ!!」
「どわっ、きたなっ!?」

思わず、口に含んでいた水を噴いた。駆紋の顔がある方に。

「なっ、なんだいきなり!おまっ、いつになく真剣な顔してるなと思ったら…!」
「いんや〜、結構重要だと思うよ、これ」

だからってお前、俺が水飲み込んでからでもよかっただろ。まさか、狙ってか?

「テヘッ!」
「だから男がやっても気持ち悪いだけだからな、それ」

その脇ではタオルで顔を拭く駆紋。まぁ悪いことはしたと思う……だが私は謝らない(
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