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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
遥かに遠き刻の物語 〜ANSUR〜 W
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で別行動。敵兵を確認次第、各分隊長の指示に従って戦闘、殲滅して。でも一応報告はしなさい」

こうして過去シャルロッテの率いるシュベーアト・オルデンは三隊に別れ、行動を開始した。なのは達が見るのは、団長である過去シャルロッテ率いる60名からなる第一隊。

「にしても。攻め込むならヨツンヘイム直下の世界にしてもらいたいわね。まったく、アンスールの連中にも困ったものだわ」

「あはは。そう言いますけど、団長は戦いたくてしょうがないんでしょう?」

「そんなことないわ。と言いたいところだけど、正しくその通りね。戦ってみたいわ。この2ヵ月で活躍しまくる英雄という連中と、ね」

部下と笑い合いながら、巡回する過去シャルロッテたち第一隊。それからしばらくして、彼女たちの耳にギンッと鈍い音が届き、オオオォォォォォと大気の震える音が続いた。

「全騎最大警戒! 各々神器解放! 奇襲に備えなさい!!」

過去シャルロッテが“断刀キルシュブリューテ”を完全解放しつつ、第一隊に指示を出す。その指示に答えるように神器を次々に解放していく第一隊の騎士たち。

「・・・っ!! ダメ!! すぐにこの場から離だ――」

――圧戒(ルイン・トリガー)――

過去シャルロッテが本能的に危険を察知。部下にこの場からの離脱を指示しようとした瞬間、『あれ? シャルちゃん? 何も見えなくなったよ』なのは達の視界が闇に妨げられた。

『・・・見せなくしたの。あんな殺戮(こと)、絶対に見せられない。なのは達は見ちゃいけない』

シャルロッテは指を鳴らし、闇から別の光景へと変えた。そこは、第一隊が襲撃を受けた場所から1kmと離れた山地。戦っているのは過去シャルロッテと、アンスールの拳帝シエルだった。

「こんな子供が・・・!」

「子供である前にアースガルドの人間だ! だから、お前たちヨツンヘイム連合を斃すために・・・わたしは戦う!!」

過去シャルロッテの“キルシュブリューテ”と、シエルの籠手型神器“月狼ハティ”と“陽狼スコール”が互いを討たんと奔る。

「疾い・・・!」

「小さい・・・!」

シエルは過去シャルロッテの必殺の斬撃を、その小さな身体を活かして回避しては拳打を放つ。過去シャルロッテはシエルの拳打を“キルシュブリューテ”の峰や腹で弾き、隙の出来た急所へと刃を奔らせる。
それはまるで円舞のように美しい闘いだった。が、実際のそれは殺し合いでしかなかった。拳と刃が生み出す空気を裂く音。2人の周りに降り注ぐ落ち葉の破裂音。その大きくもない静かな音だけが、周囲の介入を拒むこの激戦の全てだった。

「つ、強いよこいつ・・・!」

「重力・・・! 直撃はまずいわね・・・!」

徐々に刃に裂かれるシエルの戦闘甲冑。同様に
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