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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
遥かに遠き刻の物語 〜ANSUR〜 W
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『シャルロッテ!?』
そこに居たのは、銀のラインや装飾が施された青い長衣に、剣で象られた星が描かれた青色のマントを羽織った過去シャルロッテだった。隣には過去シャルロッテより若干幼い15歳くらいの少女が涙目で過去シャルロッテの後ろに付いて歩いていた。
「少し待っていなさい、グレーテル。今私は考え中だから。これ以上の妨害は・・・殺ッ!」
顎に右手を添え、思考に夢中の過去シャルロッテがグレーテルをギラッと一睨み。
「そんなぁ! 大事な話なんですよぉ!
第三騎士
(
ドリット・リッター
)
からなんですよぉ〜!」
スノーホワイトのショートヘアをワシワシと掻き乱し、跪いてはアップルグリーンの瞳からダァーと涙を流すグレーテル。彼女は、過去シャルロッテの率いる騎士団・“心慧騎士団シュベーアト・オルデン”の近衛騎士の1人だ。そんな彼女と過去シャルロッテの様子を見て、他の騎士たちは「またか」と苦笑しながら通り過ぎていく。
「アレですよ!? ドリット・リッターからなんですよ!? あのシリア・ブラッディア様からなんですよ!? 伝言役すら出来ない役立たずってことで、血とか魔力とか吸われて干物になって死ぬの嫌ですよぉ〜!! まだ死にたくないですよぉ〜!! 聞いてくださいよぉ〜〜〜〜!!」
過去シャルロッテの右足にしがみ付き、廊下をズリズリと引き摺られていく騎士グレーテル。それをあえて無視して歩みを止めない過去シャルロッテ。足を止めたかと思うと、長衣のポケットから飴玉を取り出し口に含み、また歩き出す。
『シャルちゃん・・・』『フライハイト・・・』
引き摺られるグレーテルに激しく同情するなのは達。シャルロッテを見る彼女たちの視線には、あの子可哀想。ホント可哀想、という念が込められていた。
『あーそんな目で見ないで・・・』
過去の自分から視線を逸らし、情けない声を上げるシャルロッテ。
「もー。シリアが何だっていうのよ? 別に怖がる必要なんかないはずよ? まあ確かに、あいつの固有魔術の特性からいろいろと陰で言われてるけど、結構いい奴よ」
口の中で飴玉をコロコロ転がして幸せそうな笑みを浮かべている過去シャルロッテは、“シュベーアト・オルデン”の詰め所に到着し、ようやくグレーテルの話を聞く気になった。
「あぅ〜、シャルロッテ様ぁ〜・・・(泣)」
「ちょっとグレーテル!
星騎士
(
わたし
)
のマントで鼻水とか拭かないでよ!?」
“星騎士シュテルン・リッター”にだけ与えられるマントを手にして、涙と鼻水を拭くグレーテル。それをやめさせようとマントを引っ張る過去シャルロッテだが、すでに手遅れだった。びちょびちょになったマントを見て、若干涙目になっている過去シャルロッテは「むぅ〜」と唸り声を上げる。それはどこをどう
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