星霊合戦
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いや・・・しかし・・・それがしは・・・」
ウェンディを抱えるシャルルはともかく、ヴィーテルシアを殺す必要はないのだが、偽ルーシィには関係ない。
その命令にサジタリウスは戸惑いを隠せず声が震えた。
「強制閉門!」
「無理よ、あたしが呼んだ星霊だもん」
「そんな〜」
自分の星霊であるにも拘らず閉門できない事にルーシィは悔しそうな表情を浮かべる。
いくら姿がルーシィであろうと別人。他の星霊魔導士が呼んだ星霊を閉門できるのは召喚した人間だけだ。
「早くあのネコと狼撃ちなさいよ!」
「うぐぐ・・・」
偽ルーシィの命令に動揺するサジタリウス。
所有者の命令は絶対。目の前に立つのは偽物であろうと所有者である。
が、命令を実行する訳にはいかない。
どうしようもない矛盾にサジタリウスは戸惑い―――――――
「もういいゾ。ニルヴァーナが見つかったって事は、あのガキの役目も終わってるって事だゾ。狼とガキ2人は関係ないからどうでもいいゾ」
樹海の木々の奥。
そこから、少女のものと思われる声が響いてきた。
「そっかー」
「うおっ!」
その瞬間、偽ルーシィがぶよぶよと煙のようになる。
サジタリウスは召喚していた偽ルーシィが消えた事により強制的に星霊界へと返還された。
「「ピーリッ!ピーリッ!」」
偽ルーシィはポンッと2体の人形のような姿へと変わる。
そして樹海の奥から・・・天使が現れた。
「は〜い、ルーシィちゃん。エンジェルちゃん、参上だゾ」
白い羽を思わせる服装に天使の輪を思わせるようにくるんと回ったアホ毛。
その少女の名は『エンジェル』。
六魔将軍の1人だ。
「六魔将軍!?」
「コイツっ・・・!」
目の前に現れた討伐対象にルーシィは目を見開き、ルーは開いている右手人差し指でエンジェルを指さした。
が、ルーは現在ヒビキと自分の怪我を治している為動けない。
「このコ達はその人間の容姿・能力・思考、全てコピーできる双子のジェミーとミニー」
「「ピーリッピーリッ」」
声と共に踊るジェミーとミニー。
「ジェミーとミニー?」
「双子宮の星霊ジェミニ。私も星霊魔導士だゾ」
エンジェルが自分と同じ星霊魔導士だと知り驚愕しながらも、ルーシィは冷静に状況を確認する。
(あたし達が決して『闇』に落ちないように・・・六魔将軍に善の心が宿る事もない!そんな甘えた考えじゃやられる!)
考えながら、ルーシィは目線を動かす。
その先にはヒビキを抱えるようにして傷を治すルーがいた。
(ヒビキもルーもナツも戦えない。あたしがなんとかしなきゃ!ギルドが危ないんだ!)
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