ストライカーズ編!
ファミリーネームは不明
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
なんで、いつもオレは守れないんだろう。
大事な時になにもできない。
あとになって「こうすればよかった」
そう思うような毎日。
あの日もそうだった。
アイツらに付いて行っていたら。
あの子の傍にいられたら。
そんな思いが胸を埋め尽くす。
燃え盛る炎をその目に映しながら、オレは意識をなくした。
あの事件があった前日。
仕事内容の説明のため、美愛や慎吾を含めた六課のメンバーはブリーフィングルームにいた。
「というわけで、明日はいよいよ公開意見陳述会や。明日の会館に備え、警備はもう始まっとる。なのは隊長とヴィータ副隊長、アリシア執務官補佐とリイン曹長とフォワード四名はこれから出発。ナイトシフトで警備開始や」
はやてが今から出動するメンバーを説明する。
ナイトシフトってことは、徹夜か・・・。
「みんな、ちゃんと仮眠とった?」
フェイトがフォワードたちに向かって言う。
それに四人はしっかりと返事をし、またはやてが説明を始める。
「私とフェイト隊長、シグナム副隊長とお手伝いで美愛ちゃんと慎吾くんは明日の早朝にはいる。それまでみんな、よろしゅうな」
「ちなみにオレは明日の仕事には遅れて参加、もしくは不参加だから」
質問される前に先に答えておく。
あと数回で薬がなくなるから、それを補充しにオレは病院に行く予定なのだ。
はっきり言ってタイミングが悪いが、流石に薬がなくなるのは困るため、シャマルを通じてはやてに頼んだのだ。
「そんなわけで、全員しっかりと気合入れてけよ?特に美愛と慎吾は気をつけるように」
「なんで私と慎吾は名前で指摘するのかなっ!えこひいき!おーぼー!」
「・・・美愛、せめて横暴くらいは漢字で言えるようになろうな?」
慎吾に心配されてやんの。
ざまぁ。
とまあ、その日はそれで解散となった。
翌日。
午前のうちにオレは六課を出て病院まで車を走らせた。
そして着いたのは九年前、オレがお世話になった病院だ。
受付の人に予約していた浅賀ですと告げると、奥の病室まで案内される。
目の前にある真っ白な扉を開けると、六十代後半くらいの人を見つける。
「お久しぶりです、ボイルさん」
そこにいたのはこの病院の院長を務める、ボイル(ファミリーネームは不明)さんだ。
ボイルさんは椅子に座って何かのモニターを眺めていたのだが、オレが言うとモニターから目を離し、こちらをみる。
「ホホ、陽龍くんかい?久しぶりじゃのぉ」
ヒゲをこすりながら言う。
「年いってるジジイの真似なんかしてないで、さっさと薬出してください」
「むむ、陽龍くん、反抗期かい?」
そう言ってボイルさんは手を頭の後ろに回し、ヒゲを取る。
実はこの人、ドッキリとか超好きなタイプ
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ