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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
遥かに遠き刻の物語 〜ANSUR〜 U
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名が出たことに。

『やっぱり。ラピスって言うのも再誕神話に載ってる名前だよ。それにシャルの名前だってルシルと同じ。ちゃんと載っているんだ。剣神シャルロッテって』

ユーノの言葉に、ただただ呆然とするしかないなのは達。そんな彼女たちを尻目に、事態は動いていく。未確認の魔力反応探知の報告から約15分後。前線に向かっていたゼムノス率いる部隊から連絡が途絶えた。前線部隊から途絶える前の最後の報告を受けていた兵から、ラピスにこう伝えられた。怪物が出た、と。それっきり前線と連絡が取れなくなった。

「全軍、魔術戦用意! 敵性存在はかなりの実力と思われる! 人間であるかどうかは判別できていない! 魔族の可能性もある。気を引き締めろ!!」

ラピスが全軍にそう呼びかけ士気を高める。それに応じ、1000人近い兵が雄叫びを上げながら、連絡の途絶えた場所へと進軍する。

なのは達はそのあまりの大声に耳を防ぎながらこの場から離れようとしたら、「全軍停止! アレは・・・!」ラピスの号令の下、一斉に雄叫びと進軍を止めた大軍勢。指揮官であるラピスの視線の先、そこにひとつの人影があった。距離がある為、性別などはハッキリと分からないが、人間であることには間違いなかった。

「魔族特有の魔力じゃない・・・。明らかに魔術師ね」

ラピスは、愛槍である魔造兵装“腐血槍フォイルニス・ブルート”を握る手に力を込める。ゆっくりと近付いて来る人影。次第にその姿が露わになっていく。纏った服は全て漆黒。足元まで流れる銀の長髪。瞳はルビーレッドとラピスラズリの虹彩異色。
手にするのは、短い柄の上下に付いたクリスタルのような1m近い穂を持つ巨槍。銘を“神槍グングニル”。あらゆる神器の最高峰、神造兵装第1位を冠する槍だ。歳は10代半ば。15、6歳くらいの少年とも少女とも言える外見をしている。それはグラズヘイム城から出ていったルシリオンだった。

『ルシル君・・・!』

「銀髪・・・。魔道世界アースガルドの四王族特有の髪色。そして真紅と瑠璃色の虹彩異色。それは間違いなく・・・」

ラピスが声を震わせながら言葉を紡いでいく。なのは達も、ルシリオンを見つつ彼女の言葉に耳を傾ける。

「セインテスト王家の証・・・!」

全軍に緊張が走る。アースガルドの四王家。それは自分たちが戦う敵アースガルド同盟軍のリーダー格だからだ。敵軍のトップの関係者がこの場に現れた。それは何を意味するのか。その答えは判っていた。彼らがつい20数時間ほど前に全滅させた部隊。その部隊の指揮官こそ、セインテスト王家の王と王妃だったのだから。つまり今、目の前に居る魔術師はおそらくその息子。ラピス達が殺したセインテスト王と王妃の敵討ちに来たのだと。

「誰だ・・・?」

ルシリオンはそう問うた。ラピ
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