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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
遥かに遠き刻の物語 〜ANSUR〜 U
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ェルトで設立された騎士団の事だ。4千人近い騎士から選ばれた最強の10人。剣で象られた星の紋章を衣服のどこかに刻む事をミッドガルドの王から許されたのが“星騎士シュテルン・リッター”である。
彼女、槍皇ラピスもその内の1人。彼女がただの騎士であったならこの戦争に出る必要性はどこにもない。何せ天光騎士団は、この戦争に参加していない組織なのだから。しかし、彼女は軍人の家系という看板を背負っていた。それゆえに、出なくともよかった戦争に参加することになっていた。
「それが・・・その・・・」
報告してきた男が言い淀む。ラピスはそれを怪訝に思うも、彼を急かすことはしなかった。それを見ていたどうにも眠たそうにしている1人の指揮官が、男に問いかける。
「ゆっくり急がず、それでいてさっさと早く簡潔に話せよ。俺たち、早く帰りたいからさ」
半眼で睨むように、報告してきた男を見る。男は「ひっ」と怯えたように少し後ずさる。が、それは怒りではなくただ眠たいからの半眼だ。
「何怯えてんのさ? 怒ってるんじゃないよ。この目は、眠いんだって。どうしようもなくさ。ほら、よだれの跡が判るっしょ?」
「ぁ、はっ! 失礼しました、ゼムノス中佐!」
もう1人の指揮官、名はゼムノス。燈天剣星の通り名を持つ剣兵魔術師。ボサボサの寝ぐせが目立つ黒の短髪。赤い軍服に身を包んだ20代半ばくらいの青年。ゼムノスは、彼らが所属するヨツンヘイム連合軍に存在する“特務十二将”の1人だ。
そして槍皇ラピスもまた、騎士団所属でありながら“特務十二将”の肩書を強制的に与えられていた。そんなヨツンヘイム連合軍のトップクラスの肩書を持つ2人が指揮するこの大軍勢。
その大軍勢に向けて、魔力反応が迫りつつある。でも揺らぐことはない。そうラピスとゼムノスは考えていた。自分たちの実力に誇りと自信があるからだ。どんな屈強な魔術師部隊が現れようとも負ける事はない、と。
「か、数は1。たった1つの魔力反応が、ここ聖域ヴィーグリーズの第三平原へと向かってきているのです・・・!」
「「たった独り?」」
ラピスとゼムノスが揃って呟いた。思案顔になる2人。考えているのは、これからこの場に現れる魔術師の事。たった独りで、この大軍勢に向かってきている。敵と見るのは早計かもしれないと。
「一応警戒を。敵性魔術師ではない可能性もあるから、しっかり認識してから戦闘行動を。ゼムノス、あなたは前線で待機しておいてほしい。いい?」
「了解だ」
長剣を携えたゼムノスが幾人かの部下を連れて、前線へと向かう。それを見送り、「ごめんシャルロッテ。帰りが少し遅くなるかもしれない」ラピスは友人の名を呟き、謝った。その呟きを聞いたなのは達に動揺が走る。ラピスと呼ばれている女性の口から、なのは達の親友の
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