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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
遥かに遠き刻の物語 〜ANSUR〜 U
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、プレンセレリウスへと聞き返すルシリオン。
「アースガルドとの同盟が連合にバレた。それで、裏切りの報復として滅ぼされた。生き残ったのは王族ではオレとフォルテの2人。臣民が約1500・・・」
「馬鹿な・・・!? スヴァルトアールヴヘイムが・・・滅んだ・・・!?」
「ああ。ゼフィランサス様は報復戦にいち早く気付いてくれて、大隊を率いて来てくれた。だが、相手が悪かったんだ。連合主力の1つ“特務十二将”が3人もいた」
特務十二将。ヨツンヘイム連合の有する主力の1つ。
連合軍が抱える数ある部隊の中でも、さらに強大な12の特殊部隊を治める12人の隊長たちの総称。連合世界のトップクラスの魔術師、果てには魔界の住人すら含まれる強大な組織。
「ゼフィランサス様は敗北を予感し、オレ達を逃がすための盾となってくれた。すまない・・・。すまない・・・。許してくれ、ルシル!」
プレンセレリウスは話し終えると跪いて、ルシリオンへと頭を下げ謝り続ける。フォルテシアも泣きやまず、ずっと謝り続けた。
「・・・ゼフィ姉様がそうしたいから、そうしたんだよな・・・? なぁ、レン、フォルテ。ゼフィ姉様の最期・・・知っているか・・・?」
「・・・死に際は知らない。が、オレは、オレ達はゼフィランサス様から頼まれた。大事な弟を、大好きなお前の力になってあげて、と。そう笑って、諦めずに最後まで戦ってくれた」
「そう・・・か。ゼフィ姉様はいつもそうだ。私とシエルの事ばかり気にかけて、自分の事はとんとお構いなし・・・」
ルシリオンは、ここエントランスホールの天井にある戦乙女の描かれたステンドグラスを仰ぎ見て、静かに涙を流した。気が狂いそうな頭を無理やり冷静にし、そして祈った。ゼフィランサスの冥福を。
「リディア。父上と母上は? 非情かもしれないが、私はあの2人のことに関して悲しくないんだ。だが、それでも私たちを産んでくれた両親だ。仇は討つ」
彼にとっての両親は、自分をこの戦争を終わらせる兵器として調整するだけの存在だった。それゆえに親への愛情というモノが彼には無かった。
「陛下と王妃様が戦死なされたのは昨日です。場所は聖域ヴィーグリーズ」
リディアがそう答え、ルシリオンは頷き踵を返す。銀の長髪を翻しながら扉を潜り外に出た。それをただ見送ることしか出来なかった3人は、ルシリオンの激しい怒りと狂気に当てられ動けずにいた。
『ルシリオン君の本当のご家族は・・・戦争で亡くなっていたのね・・・』
『これが本当にルシルの過去だとすれば、そうなんでしょうね・・・』
『間違いないよ。プレンセレリウスとフォルテシア。この名前は英雄“アンスール”として、再誕神話に出てくる。ルシルだってそうだ。ルシリオンという英雄も出てくる。特徴だ
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