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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
遥かに遠き刻の物語 〜ANSUR〜 U
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るセインテスト王家の第一王子にして最高クラスの魔術師。その姿にやはり驚愕するなのは達。

「随分と騒がしいけど、何かあったのか? ん? あー! 来ていたのかレン! フォルテ!」

ルシリオンは、親友であるプレンセレリウスとフォルテシアの愛称を呼び、2人へと駆け寄っていく。

「すまないな、出掛けていてしまって。って、どうしたんだ2人とも? 特にフォルテ、何かあったのか?」

意気消沈といった2人の姿を見て、ルシリオンは戸惑いの色を見せる。泣きやまないフォルテシアには余計に気を回す。

「お帰りなさいませ、ルシリオン殿下」

「リディアか。ただいま。それにしても何かあったのか? レンとフォルテの様子がおかしいんだ。それとゼフィ姉様は? いつもなら、ゼフィ姉様が出迎えに来てくれるんだが・・・」

「「「っ!!」」」

ルシリオンの口から、ゼフィランサスの名前が出て、息を飲む3人。

「ごめ・・ひっ・ごめんなさ・・ぅく・・ごめんなさい・・っく・・ごめ・・なさい・・・!」

フォルテシアが何度も何度も嗚咽に混じった謝罪を繰り返す。そんな彼女をあやす暗い面持ちのプレンセレリウス。ようやくルシリオンも何か重大な事が起きたのだと気付いた。

「何があったリディア?」

「・・・殿下。ゼフィランサス様は・・・戦死なさいました」

「・・・は?」

ルシリオンは何を言われたのか解らなかった。彼にとって姉であり母である最も身近な女性ゼフィランサス。その彼女が亡くなったと。思考が追いつかない。

「それだけではありません。陛下と王妃様の率いていらした部隊が先日、連合軍の襲撃を受け全滅しました。御遺体の方は、王廟へと移してあります・・・」

「な、何を言って・・・? ゼフィ姉様が死んだ? 戦死? な、何故・・・? だってゼフィ姉様は、大戦に・・・え?・・・どういうことだ? どうして・・・? え? 嘘だ・・・参戦しないって・・・ゼフィ姉様は・・・仰っていたではないか・・・」

突然の訃報に足元が覚束なくなり、ふらつくルシリオンは必死に思考を働かせる。だが、彼にとって命より大事な(ひと)の死は、それだけで彼の思考を激しく乱す。

「ごめんなさ・・・ひっ・・・ゼフィランサス様は・・・っく・・私たちを逃がすために・・・」

「・・・どういう・・・ことだ・・・?」

フォルテの嗚咽の混じった言葉に、ルシリオンは反応した。

「それはオレが話す。ルシル、ゼフィランサス様は、オレ達スヴァルトアールヴヘイムの臣民を、ここアースガルドに逃がすため時間稼ぎをしてくれたんだ」

「時間稼ぎ・・・? 逃がすため・・・? スヴァルトアールヴヘイムに、何かあったのか・・・?」

僅かな理性で無理やり狂気を抑え込み
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