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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
遥かに遠き刻の物語 〜ANSUR〜 U
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――Episode Rusylion Saintest Asgard 1
なのは達は、突如として変わった光景に戸惑いを見せていた。彼女たちが居るそこは、豪華な装飾が存分にあしらわれたどこかの城内のような場所だった。
『ここは・・・?』
誰がそう言ったのか。しかし、この場に居る全員の心の内はその一言だけだった。ここがどこかも判らず、どうすればいいのかも判らない彼女たちは、エントランスホールであろう場所で立ちすくんでいた。
『シャルかルシルのことだから、たぶんあの2人の記憶の世界だと思うよ。僕たちがここに来る前にルシルは言ってた。テスタメントになった理由を話すって』
ユーノが冷静に判断する。彼ら2人なら、このような事も出来るだろうと。なのは達も、ユーノの考えに賛成していた。
「殿下が御帰りになられる!」
男の声がこのエントランスホールに響いた。突然の大声に、なのは達は心臓が跳ねるほど驚愕し、周囲を見渡す。さっきまでは誰も居なかったはずだが、『いつの間にこんなに人が・・・!?』十数人という人が慌ただしく回廊を走り回っていた。使用人服のような物を着ていることから、この城で働く使用人たちなのであろう。あまりの状況になのは達は混乱しだし、慌てふためく。
『うわうわっ!? す、すり抜けた!?』
『っ!?』
スバルが走り込んできた初老の男とぶつかった。と思えば、スバルをすり抜けて、何事も無かったかのように初老の男は走り去っていった。
『幻・・・?』
リンディは近くを走ってきた女中らしき女性へと手を伸ばし、すり抜けるのを確認した。それを見ていたなのは達も、それぞれ手を伸ばして確認していた。
「殿下が御帰りになられる! すぐに陛下と王妃、ゼフィランサス姫の戦死報告をする! 殿下が御帰り次第、すぐに玉座の間へと御案内しろ! 私リディアがお伝えする!!」
使用人たちのリーダーである女中、名をリディアが部下へと指示を出す。それに一斉に「はいっ」と応える十数人の使用人たち。
「・・・って、プレンセレリウス様!? フォルテシア様!? どこへ行かれるのですか!? お待ちになってください!!」
少年と少女がとある扉から飛び出してきて、なのは達の目の前で足を止めた。ユーノとカリムはその2人の名前を聞き、思案顔になった。その2つの名前は、再誕神話に登場する英雄の名前だったからだ。
「止まれよフォルテ! ルシルに何を言うつもりだ!? お前の復讐に付き合わせるようなことは絶対に言うなよ!?」
ウルトラマリンブルーの長髪をポニーテールにした少年が、険しい表情をした“フォルテ”と呼んだ少女の手を取り引き止めた。なのは達は、その少年“プレンセレリウス”の口から出た“ルシル”という、彼女たちにとって親
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